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「なんだ…あいつらは…」
相澤達は突如現れた二つの存在に眉を顰めた
頭上を確認すれば先程まで宙に浮いていた羽根に包まれた"何か"は消えていて、代わりに背に白い羽根を持った"何か"が怜奈を抱いて傍らに聳えている
改めてその姿を確認すると、彼女を抱いている方は華奢で無表情な美しい青年の姿をしており、銀髪の長髪を腰の当たりで一つに括っている
その背中には広くて美しい白い翼が生えていて、紫がかかった銀色の瞳はどこまでも冷たかった
そしてそのもう一方の方は白い鷹のような翼が生えたライオンに似た獣で、その体は金色に輝き額と胸元には赤い宝石が嵌め込まれた鎧のような物を身に纏い、深い黄金の瞳は人型のそれとは対象的な熱を持っていた
"ユエ"と呼ばれていた方が怜奈から視線を外し、彼女に向けていたものとは逆の氷のような視線を相澤達に向かって投げつける
それに相澤とオールマイトは生徒達を庇うように前に出て身を低く構えると、それに倣い爆豪達も戦闘の体勢を構えた
それを見たユエは嘲笑に鼻を鳴すとその姿を見下ろし、背後に青白く光る矢を形成し相澤達に向かって構える
「それ以上、我が主に近付くな」
「そういう訳にはいかない」
青白く輝く瞳と対立するように相澤が個性を発動する
が
ズドドドドドドッッ!!!
「……!!」
「!!相澤先生の抹消が効かないっ!?」
ユエの背後にあった矢は相澤が個性を発動しているにも関わらず、自分達の間を隔たらせる様に地面へと突き刺さった
個性が効いていない様子に本人も目を見開いていると、ユエはバサリと翼を広げさらに矢を作り第二撃に備える
「お前の個性は抹消だったか…だが、俺達魔法自体を消すことは出来ないようだな……尤も、個性を無力化することなど俺にとっては容易い」
「なっ……!?」
「君は一体…」
「…お願いしますっ、怜奈ちゃんを…返してください!!!」
「……………返す?」
緑谷の言った台詞に、ユエはピクリと反応しその言葉を確かめるように復唱すると、その言葉を皮切りに周りも反論するように声を上げる
「そもそも、お前なんなわけ?!」
「突然現れて…何者なんだよ!!」
「お願いッ怜奈ちゃんを離して…!」
「──────黙れ!!!!」
感情を暴走させる彼らに相澤が相手を刺激するな!と声をかけようとしたところで、地を這うような怒りを纏った声が彼らを襲い、ビリビリと空気が振動し強制的に足が地面に貼り付けられた
あまりの圧に全員の動きが制限されると、ユエは今までとは比べ物にならないほどの冷酷さを含んだ眼差しで睨みつけた
「返せ…?巫山戯るな!!これ以上、我が主を傷付けることは許さん!!!」
「なんて、力だ……!!」
「身体が…っ」
「もしまた主を傷付けるというのなら…今ここで、貴様等を消す!!!」
悲しい程の激しい怒りと殺気に冷や汗が額に伝ったところで、今まで傍観していた獣が待ったをかける
「ちょ、待て待てまて!!落ち着けユエ!」
「チッ…!邪魔をするなケルベロス!!」
ケルベロスと呼ばれた獣は今にも矢を放つ勢いのユエの羽根をバシバシと叩いてその動きを止めると、止められた本人は苛立ちを隠すことなくその姿を振り返る
「確かに、お前の気持ちは分かる。けどな…怜奈 のことも考えてみぃ」
「…ッ」
「もしお前がこいつらのこと傷付けてもうたら、怜奈は悲しむ。それに、きっと自分のこと責めてまうで…ワイらの主はそういう奴や」
「……………」
「それこそ、怜奈を傷付けることになる」
そうケルベロスが言った瞬間、今までかかっていた圧が一瞬で解け、全員の身体に自由が戻った
「……俺は主の傍にいる。あとは勝手にしろ」
「おん…怜奈のこと頼んだで」
ユエは圧を解いたと同時に、背後で形成されていた矢と地面に突き刺さっていた矢を消すと、ケルベロスの言葉には返事はせずに怜奈を抱えたまま背を向けて姿を消した
「あっ…!!」
「怜奈ちゃんっ?!」
「落ち着きぃ。ユエは怜奈を寝かしに行っただけや、ずっと抱えっ放しは可哀想やからな」
姿を消してしまったユエに焦った緑谷達だったが、それを宥めるようにケルベロスが声をかけると、相澤が一歩前に出る
「……お前らは何だ。怜奈と何の関係がある」
「そう怖い顔すんなや小僧……いや、相澤消太」
「?!何故俺の名を…」
「そんなんあったりまえや、ワイはずーっとお前らを見とったさかいなあ」
鋭い目付きで自身を睨み付ける相澤を軽くあしらうと、ケルベロスは扉に向けてゆっくりと歩き出した
「まあ立ち話もなんやし…中で話そか。」
さっきのことも含めて、全部教えたるわ
背を向けたまま扉を器用に開けるケルベロスに、相澤とオールマイトは一度視線を交換してから頷きを返し、中へと進むために足を運び緑谷達もそれに続いて動き出す