MHA中心
林間合宿
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緑谷と共に秘密基地の上空へと移動すると、洸汰より何倍も大きな身体を持つ男とその様を傍観するように佇むマントを被った人物が洸汰と対面していた。
「!まずいっ!!」
「っみっちゃん、足にワンフォーオールを!!」
怜奈が緑谷に指示を出すと、緑谷は一瞬戸惑いながらも足にワンフォーオールを発動させる。
「汝の力をこの者に纏わせよ
瞬間、緑谷の足に風が纏い彼の身体を洸汰に手を振りあげようとしている男に向かって弾丸のように発射させる。
ワンフォーオールと風の補助によりスピードが上がった緑谷は洸汰が殴られる寸前のところで彼を抱き上げ攻撃を回避すると、その衝撃を物語るかのように殴られた地面が抉られるのにこれがもし洸汰に当たっていたらと思うとゾッとする。
子どもに対しこれほどの威力のものを容赦なく喰らわせようとした男に対して怒りが湧いてくる。
すると洸汰を助け出し転がる緑谷に向かって岩の壁にもたれかかっていたマント姿の敵が彼らに向かって手を向けたのに、怜奈は自身にも風を纏わせて加速するとそのまま敵に向かって足を振り上げ岩へと叩きつけた。
「んん?おまえらは……、リストにあったな。おい、大丈夫か?」
「みっちゃん!洸汰くん!!」
「怜奈…ねえちゃ………!」
怜奈が緑谷と洸汰の元に駆けつけると、洸汰は安心感からか、先程の恐怖が時間差できたのだろうかボロボロと涙を流し怜奈にしがみついた。
その身体を安心させるために力いっぱい抱きしめ返すと同時に、敵と1人対面させてしまったことに対してその時の恐怖をこんなにも小さい子に体験させてしまったことに怜奈は唇をかみしめる。
「だいっ…大丈夫だよ洸汰くん…必ず救けるから」
「必ず、救ける…って?はぁはははは…!流石ヒーロー志望者って感じだな。どこにでも現れて正義面しやがる」
「…………」
「緑谷って奴だろお前?ちょうどいいよ。お前には率先して殺しとけってお達しだ。そんで隣のは怜奈って言ったか?…いい女じゃねぇの。お前は必ず連れて帰れって上から指示出されてる。」
「!やっぱり目的は、怜奈ちゃん…?!」
大柄の男が語る中で、先程怜奈が吹っ飛ばした敵もその男の隣に移動する
すると大柄の男の右腕の内側から赤い繊維質のものが巻きついていきタダでさえ屈強な彼の腕を更にパワーアップさせていく。
「じっくりいたぶってやっから、血を見せろ!!」
「!」
「"
いつでも動けるように構えていた緑谷だったが、彼のの想像よりもはるかに速かった男の動きに反応が遅れ殴り飛ばされる!と思ったところで瞬時に怜奈が緑谷の前に"
「なっ!!」
「怜奈ちゃんっ…」
「気をつけて!あの腕は恐らく筋肉増量系の個性、だからパワーだけじゃなくてスピードも桁外れだよ……それに相当手練てる。USJ事件の時にいた人達とは比べ物にならないくらい…」
自身の攻撃を弾かれたことに男は驚いた様子だったが、弾かれた拳を見つめてニヤリと狂気に満ちた顔を自身のことを見て的確に判断して見せた怜奈に向けた。
「いいねぇ…いいじゃねぇかおい!!可愛い面してるだけかと思ったけど…ちょっとなら遊んでもいいよな?!」
「…待て、彼女の相手は俺だ」
興奮からか息を荒らげる男に向かってマントを被った敵が彼に向かって静かに声を上げた。声音からして恐らく男性だと思われる。
「あぁ?!いいだろ少しぐらい!!」
「お前ははじめ彼女を相手にすることを面白くなさそうだからいいと言っていただろう。」
「チッ…!」
男はマント姿の男の言葉に対し舌打ちをひとつ零す。
怜奈はそんな二人を見てから洸汰に向かって優しく微笑みかける
「…ごめんね、洸汰くん、。私行かなきゃ」
「だ…ダメだよ!!死んじゃうよ!!」
立ち上がり自身からするりと身体を離した怜奈に洸汰は行かないでと彼女のTシャツを両手で握るが、怜奈はそっと彼の頭を優しく撫で上げた。
「───大丈夫。絶対、大丈夫だよ。」
「!!」
「必ず、洸汰くんをみっちゃんと一緒に守ってあげるからね」
「怜奈、ねえちゃ…」
怜奈の言葉に手の力が抜けた洸汰に対し彼女は彼の周りに"
「そっちは頼んだよ!みっちゃん!!」
「うん…!!必ず、守る!」
緑谷の言葉に、怜奈はマント姿の男と共に崖の下へと落ちていった。
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「お会いできて光栄ですよ、怜奈さん」
「…あなたも、ステインのフォロワーですか?」
崖の下に下りたマント姿の男は直ぐに攻撃をしてくると思っていたが、彼は怜奈と対面しまるで挨拶かのように軽く言葉をかけてくる。
そんな彼に怜奈は体勢を崩すことなく男を見据える。
「ふふ…いいえ、違いますよ。俺はあくまで貴女のフォロワーです」
「私の……?」
「ええ」
男は徐にフードに手をかけるとそのままパサリと音を立て自身の顔を露わにする
その下からサラリと白色の髪が風に靡き、同じく白色の瞳は緩い三日月を描いている。
今にも崩れてしまいそうな儚さを持っている人だと怜奈は思った
「俺の名はリキ。体育祭から貴女に心奪われた俺は、純粋に貴女のファンになりました……髪と瞳だって、怜奈さんの美しさには遠く及ばないが真似してみた」
確認するように自身の髪を一部摘んで見せたリキは凄いでしょう?と得意気に白色を靡かせた。
「………けどステインの事件を見た時に、俺も敵になれば貴女に触れられるのではないかと考えたんです…」
「だから俺は裏で暴れまくった」
紳士的な笑みを浮かべながら歪んだ感情を話すリキの異常性に怜奈は更に強く彼を睨みつけた。
「ああ…そうです!その瞳!!ずっと貴女の瞳に映ってみたかったんです……!!」
「っ何を…」
「……そんな時、俺の行動を見かねてか死柄木と言う男に声をかけられました。初めスカウトされた時は興味はなかったんですが、怜奈さんを仲間に引き入れると言われ間髪入れずに入ると言いましたよ」
リキはそこまで言うと腕を刃物へと変換させる。
「腕が……」
「俺の個性は刃…身体の一部を刃物に変換させたり創り出すことが出来るんです。このコスチュームだって、貴女と存分に戦えるように開発したんだ…………さぁ、怜奈さん」
俺と、遊びましょう。
ニタリとリキの瞳が三日月に歪められたと思うと、彼の身体から生成されたいくつもの刃が怜奈に向かって放たれる。
刃物を飛び上がり回避するとリキは木に飛び移り頭上から刃物化した腕を振り上げてくるので怜奈も木に飛び乗り回避する
裏世界にスカウトされるだけありその身のこなしは無駄がなく隙もない。
「ハハハッ!凄い!夢のようです!!」
「"翡翠"!」
しかし何故か怜奈は小さな違和感を感じていた
常人であるならば気付かないほどの違和感
敵である筈なのに、彼の奥底から誰かが叫んでいるような…
リキは怜奈と戦っていることに興奮を感じているのか、先程とは一変笑い声を上げながら彼女のいる木に飛び乗り刃で突いてくるのに、怜奈が腕を翡翠に変幻させると刃は甲高い音を立て折れる
が、リキはそれに怯むことなく一度距離を置くと自身の身長よりも何倍もの刃を創り出し遠心力を利用してグンっと横に滑らせる。
その刃の鋭さから森の木々は切り倒されていき怜奈に向かって倒れてくる。
「"
倒れてくる木々に向かって怜奈がそう唱えると木々は倒れる寸前のところで動きが止まり、そのまま持ち上がるとリキに向かって飛んでいく
「体育祭では見なかった技ですね」
向かってくる木々にリキは身体中に刃物を突き出させると、その場で左足を軸にして身体を回転させ飛んできた木々を切り刻んでいく
「"
リキの回転が止まったところで怜奈は"
ギリギリと刃が重なり合う中、怜奈は改めてリキの瞳を見て目を見開く
その様子にリキは一瞬小首を傾げるが、刀にさらに体重をかけながら舌舐めずりし挑発するかのように声をかける。
「おや、どうしたんですか?貴女の力はそんなものじゃないでしょう」