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期末試験
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「あれ…?」
「ご、ごめん怜奈ちゃん…」
「ケロ…皆にバレちゃったの」
次の日の昼休み、麗日と蛙吹に誘われて一緒に昼食を共にしている際に、麗日がパンっと音を鳴らしながら両手を合わせ困ったように眉を下げながら上目で怜奈を見た。
「どうしたのお茶子ちゃん?」
「お願い怜奈ちゃん!勉強教えてくれへんっ?」
「え、私…?」
「数学とかまっ………たくわからんくて…」
「私も教えてもらいたいわ。応用でつまづいちゃってるの」
「そんな、私なんかより百ちゃんに聞いたほうがいいんじゃ…」
蛙吹も加わり教えて欲しい!と言ってくる彼女らに自分よりもクラス1位である八百万に聞いたほうがいいのではないかと言えば彼女らはぶんぶんと首を振った。
「確かにそれもありやけど…」
「怜奈ちゃんも2位だったでしょう?」
「んと、私でいいの?」
「うん!むしろお願いします!!」
「お願い怜奈ちゃん」
何故かグイグイと来る彼女らに疑問符を浮かべながらじゃあ…と指を立てる
「今日の放課後、試しに1時間教えるね!もしそれでいい感じなら、毎回放課後に2~3時間勉強会しよう?」
空き教室とかで、どうかな?と首をかしげながら言う怜奈に瞳を輝かせながら2人はありがとう!とその手を握ったのだった。
そして放課後に相澤に教室の使用許可をもらいさて…と席を立ったが、何故か皆その場に座ったままだった。
それに首を傾げていると、席に座ったままの麗日と蛙吹はズーンと影を背負いながら冒頭の台詞を言った。
「昼休みたまたま聞いててさ~!」
「俺達も教えてもらいてぇなって!」
「私も怜奈さんの講義受けたいですわ!」
「私もー!!」
どうやら昼の話をたまたま聞いていた上鳴達によって話が広がり、俺も私もと結局全員が集まったらしい。
麗日と蛙吹は折角マンツーマンで教えて貰えると思ったのに…!と深いため息をこぼし、彼らはそうはさせるか、と心の中で呟いた
「ええっわかりにくかったらごめんね?」
「怜奈の時間もらって教えてもらうんだ。そんなこと思わねぇよ」
「うん!それに怜奈ちゃんの教え方すっごいわかりやすいし!」
「もうみっちゃん、ハードルあげないでよお…」
緑谷の言葉に苦笑しながら麗日に数学でわからないのはどこかと聞くと、課題の1ページ目の裏にある問三の部分だという。
その声に教室からは私も、俺もと声が上がるのになるほど、たしかにこれは頭を捻らなければ難しいだろうと納得する。
そこで怜奈は問題を黒板に書き出すと麗日を指名してこいこいとジェスチャーをしながら声をかける。
「じゃあお茶子ちゃん、一緒に解いていこっか!」
「うわー緊張する…」
「ちゃんと横で解説しながら教えるから、その通りに解ったら書いていってね」
「う、うん!」
「よし!じゃあやろうか!」
怜奈は麗日の横で問題を解説しながら教えていくと、隣で聞いていた麗日はもちろん、席に座って聞いていた彼らも驚くほど理解していき、カッという音とともにチョークが問題の過程と回答をほぼノンストップで書き終わる。
「…正解!」
「うわ、とっ解けたァ!」
「うん!よく頑張りました」
そのままハイタッチを交わすと麗日は解けた感動のまま席に座り、怜奈はじゃあ、とさらに問題の過程を指さしながらまとめていく。
「この問題で1番のキーワードは角度の範囲が90°までっていうことで─」
それから何人かを指名して麗日と同じように一緒に解いていきまとめていけばあっという間に1時間が経った。
「あ、もう1時間経っちゃったね…どうだったかな?」
そう言って教科書から顔を上げると全員がこちらをキラキラと見つめていた。
「ほえ…?」
「すっげえぇぇぇえわかり易かった!!!」
「やばい半端ない!!私今回やばいかも!」
「素晴らしい講義ですわ怜奈さん!」
「先生みたーーい!」
「怜奈ちゃん先生だな!」
「怜奈、質問なんだがどうしてこれは1の範囲になるんだ?」
「あ、そこ僕も聞きたい!」
「下がってろクソが。…ここの求め方さっきの方法でやった方が早いか?」
怜奈の教え方はくだけているのでわかりやすく、またとても優しいので頭にスルスルと入っていきやすいのだ。
騒ぐ切島達と立ち上がり問題を指さしながら問いかけてくる轟達に怜奈がわかりにくくなかった?と言えば全力で否定された。
「そっか、よかったぁ。じゃあもう少しだけ頑張ろう!」
「「「「おーーー!!!」」」」
取り敢えず質問をしてくれた轟達の疑問に答えようと再びチョークを手に取った。
───────
無事その日の講義?を終えて全員でクラスから出て、許可をもらった本人である怜奈は鍵を持って職員室に返しに行くためその場でみんなと別れる。
「バイバイ怜奈ちゃーん!」
「ありがとなー!」
「うん!明日は英語だよ〜」
「「「はーい!」」」
何だか本当に先生になった気分だと小さく笑いながら職員室の扉を開けると教員達はまだ残っていたの?と声をかけてきてくれる。
「確か麗日達に数学を教えてたんだろ?」
「初めはそうだったんだけどね、何かみんな残っちゃって…」
「え、じゃあクラス全員に教えてたのか?」
マイクが驚いたように声を上げると、周りの教員達は頑張ったねと言いながらお菓子を渡してくれる
「オールマイトより教えるの上手いんじゃねーの?」
「Umm……否めない…!!」
揶揄うようにオールマイトにそう声が掛かると、彼はギクリと反応した後ガックリと項垂れた。
「教えてる時ね、何だかみんなの真似してるみたいで凄く楽しかった!」
「「「「(ズッキューン!!)」」」」
両頬を押さえながら照れたように言う怜奈に、全員のハートが撃ち抜かれ悶えたのは言うまでもないだろう。
(SO CUTE!!!!)
(明日も頑張れる!!!)
(…)
(ずるい相澤くん!!私もハグする!!!)
(順番よ順番!!)