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期末試験
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週明け 学校にて
職場体験の1週間で皆体験先で得たものは少なからずあるらしく、雰囲気が変わっていたりとても有意義な時間だったと語っていたりと様々だ
「飯田くん、包帯まだとれてないんだね…」
「ああ、でもすぐに取れるさ」
「傷、完全に治したかったら言ってね!私でよければ治すから」
「本当かい?じゃあその時はお願いしたい」
「任せておくれ!」
「…何口調だよ、それ」
「あははっ」
未だ包帯の取れていない飯田に歩み寄り、声をかければ彼はいつもの笑顔でそう頼んできた。それに任せて!と怜奈が握りこぶしを作りながら言えばその言い方に、そばにいた轟がつっこんできて緑谷が笑い声をあげる。
「それにしてもさ、無事でよかったよ。お前ら4人。」
と、かけられた声は上鳴のもので、他のものも加わり話すのはヒーロー殺しのこと
真実は公表されていないため、エンデヴァーによって救けられたと彼の功績に頷きを返す。
「…そうだな。救けられた」
「うん」
「俺ニュースとか見たけどさ、ヒーロー殺し、敵連合とも繋がってたんだろ?もしあんな恐ろしい奴がUSJに来てたらと思うとゾッとするよ」
USJ事件では、殆どがチンピラの寄せ集めばかりだったので生徒達で対処することができていたが、1人でもステインのような者が混じっていれば死人の1人や2人出ていてもおかしくはなかっただろう。
「まぁでも確かに怖えけどさ。あの動画見ると男気っつーか、一本気っつーか。そこだけはかっこよかったよな。」
そう何気なしに言った上鳴に、やはりそう感じる人もいるかと予想通りだったことに顔を少し顰めるが、それよりもその発言はステインによってヒーローを引退することになった兄を持つ飯田にとって、辛いものなのではと声を上げた緑谷に次いで飯田の顔を見る。
「え?あっ…飯…ワリ!」
「いや…いいさ。確かに信念の男ではあった…。クールだと思う人がいるのも、分かる。ただ奴は信念の果てに"粛清"と言う手段を選んだ。どんな考えを持とうともそこだけは間違いなんだ。俺のような者をこれ以上出さぬ為にも!!改めてヒーローへの道を俺は歩む!!!」
ビシィッと包帯の取れている方の腕を振り上げた飯田は、完全に…と言うより前よりさらに勢いが増している気がする。
「確かにステインもそうだけど…ウチは怜奈ちゃんの方がかっこいいと思ったなぁ…」
そうぽろりとこぼしたのは耳郎で、最後ステインを拘束する際に怜奈の言った台詞がグッときた!と若干興奮気味に彼女を見ながら言ってくるのに、怜奈はん?と自分を指さすと教室中がわっと盛り上がる。
「それ思った!」
「動けただけでもすげぇのに、あんな言葉までかけるとかな!」
「ほんと女神みたいだったよ〜!」
「や、大袈裟だよ……」
「「「そんなことない!!!」」」
「俺あれ見たあと鳥肌立ったし!」
「そうそう!私感動して固まっちゃった!!」
芦戸、砂藤、麗日が順に声をかけるとほかの者達もかっこよかった、すごかった!と怜奈を取り囲めばそれに飯田がブンブンと片腕を振りながら声を上げる
「怜奈くんが困っているぞ!さあそろそろ始業だ!!席に着きたまえ!!!」
「…飯田、いつの間にか怜奈ちゃんのこと名前で呼んでね?」
「いっいいだろう!!彼女から許可は得ている!!」
「何か釈然としねぇなあ……」
「油断大敵」
──────
───────────
《ヒーロー基礎学》
「はい私が来た。てなわけでやっていくけどもね、はい、ヒーロー基礎学ね!久しぶりだ少年少女!元気か!?」
オールマイトのあっさりとした登場にみんながネタ切れか?とコソコソしていたが、それを軽く否定するとオールマイトは授業の内容を話し始める
「職場体験直後ってことで、今回は遊びの要素を含めた救助訓練レースだ!」
「救助訓練なら、USJでやるべきではないのですか!?」
「あそこは災害時の訓練になるからな。私は何と言ったかな?そう、レース!」
レースの内容としては、この演習場γで救難信号を出したオールマイトのところに誰が1番先に駆けつけられるかを競う
この演習場は工業地帯を模して造られているので可燃性、誘爆性のある物があると想定としてどれだけ適切に動けるのかが今回のポイントになっていくだろう。
第二、第三の被害に繋がらないような行動が求められる。
5人1組で4レース行い、生徒たちが区画の外から救難信号に向かっての一斉スタート
またそのほかの生徒達は待機している間、モニタールームでその様子を観察する
「では初めにお手本として…神風少女!!行ってみようか!!!」
「えっ、は、はい!」
5人1組だと一人余るんじゃ…と考えていると説明が終わったオールマイトがビシィッと勢いよく怜奈を指名したのに、怜奈本人は慌てて返事を返す。
それに軽く笑いながらオールマイトは奥に移動し、生徒達も怜奈に声をかけてからモニターのある場所へと移動していく。
「やっぱ怜奈ちゃんはレースから外れるかぁ…」
「そりゃそうだよ。怜奈ちゃんとレースなんてはなから目に見えてるぜ」
芦戸と瀬呂の会話にうんうん、と周りも頷いて同意を示す。
"
と言っているあいだに切られたスタートに、離れた場所にいる怜奈は個性を発動させる。
「"
キィンッと言う音とともに怜奈が瞳を開けると、黄金に光り輝いた瞳が演習場である工業地帯全体を映し出す。
"
それによって見つけ出したオールマイトに、"
制限はあるものの"
異常なしと判断し、"
「"
「ありがとうございます!」
オールマイトは"助けてくれてありがとう"というタスキを怜奈にかけるとぽーんと数回怜奈の身体を投げた。
「ほーら!高いたかーい!!」
「たかい〜!」
その距離はおよそ3mもあるのだが、やっている本人とやられている本人はキャッキャッと楽しんでいる。
「………あの二人、前もあんなことしてなかったか…?」
「…いいんじゃないかしら、見てるとなんだか和むもの」
「可愛いよね」
「いや、あれは高すぎだろ……………」
なんて事が話されていたことを2人は知らない。
──────
────────────
《女子更衣室》
戦闘服から制服へと着替えているあいだにも、女子の間で会話が空くことは無い
「怜奈ちゃん、今日もすごかったなー!」
「救出だけでなく、周囲にまで気を配るなんて…流石ですわ!」
「工業地帯とかって、敵も隠れやすいからね!もっと広いとこでも全体が見えるようにしないとなあ」
上の服を脱ぎながら言った怜奈の台詞に、女子達は揃ってなるほどと息を吐くと葉隠が何かアドバイスが欲しい!と言ってくるのに顎に指を当てる
「私が…?」
「聞かせて聞かせてー!」
「そうだなぁ…透ちゃんの武器はその透明化だから、そこを活かすんだとしたらやっぱり隠密行動…なら音に観点を置いて所作から見直してみるといいかも!それに格闘術を身につけられたら姿が見えないから相手にとって防ぐのは至難の業だね!」
「おぉ〜!!なるほど!」
「怜奈さん!私も!!」
「百ちゃんは、創造時間の短縮が今後の課題になってくると思うんだけど…カードとかに創造する物を書いて、それを見せられた時にどれだけ早く作れるかの訓練とかもいいと思うんだ。」
「!……瞬時の理解力と思考力を鍛える訓練ですわね……!」
「怜奈ちゃん私もー!」
「ウチも!」
「私もしてほしいわ」
「ちょ、私だって!」
自分で思ったことを葉隠と八百万に伝えれば、それを聞いた2人はどこか感動したように考え、その他の4人はずるいと言いながら怜奈にアドバイスを求める。
4人にもそれぞれ丁寧にアドバイスを話していると、耳郎がぴくりと反応し視線を壁の向こうに向けた
「響香ちゃん……?」
「皆、ちょっと静かに……」
耳郎は耳のジャックを壁に刺し、壁の向こうの音を聞き取っているらしい。
この壁の向こうは、確か男子更衣室があったはずだが…
耳郎の言う通り皆で耳を澄ましていると、壁の向こうから声が聞こえてくる
この声は、峰田………?
「八百万のヤオロッパイ!!芦戸の腰つき!葉隠の浮かぶ下着!麗日の麗らかボディに蛙吸の意外おっぱい!!」
「そしてこの目に焼き付ける!!神風の神わがままボディイイイイイイああああああ!!!!」
が、彼の企みは耳郎のジャックが穴の向こうへと突き入れたことにより阻止された。穴に差し込まれた直後に聞こえてきた断末魔に、恐らく目に突き刺さり直に心音が注ぎ込まれたのだと思わず苦笑いが零れる
「ありがと響香ちゃん」
「何て卑劣…!すぐにふさいでしまいましょう!」
「ホントにねー」
「(…ウチだけ何も言われてなかったな)」
「あはは……」
「おいコラこのくそモブ……誰に許可得て怜奈の裸覗こうとしたんだ…あ"?」
「………罪は軽くねえな」
「峰田くん、ちょっといいかな?」
「俺達もいいか…?」
「え、ちょっ、お前ら…って全員は待っ…ぎゃあああああああああ!!!!!」
その後穴は八百万により塞がれ、峰田の行動は爆豪達だけでなく芦戸達により相澤へと報告され、彼はこってりと絞られるのだった。
(……ってことなんです)
(またかあいつは………)
(怜奈ちゃんの裸目に焼き付けるって言ってました)
(今すぐ連れてこい)
(((ざまぁ峰田)))