MHA中心
職場体験
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
職場体験三日目
二日目同様特に何も異常はなく、現在辺りは黄昏の景色に包まれている
が、怜奈の脳裏に蘇るのは、飯田の顔。
身内…しかも最も尊敬している人物が傷つけられた痛みは、他の誰よりもわかっているつもりだ。
だからこそ、彼は冷静を装っているようには見えるが考えはおそらく正常ではないと思う
職場体験前に見た彼の瞳の奥…
そこに見えたのは…………
BOOOOOM
遠い思考から現実へと一気に頭が引っ張られる爆音。
ハッとして音の方向に目を向ければ、上空には黒い靄と悲鳴が薄く響き渡っている。
「焦凍、怜奈!事件だついてこい!ヒーローというものを見せてやる!」
事態をすぐ様察知したエンデヴァーが叫ぶと同時に感じる戦闘服のポケットからの振動
隣の轟を見れば目が合うのに、彼もまた携帯を取り出しているということはおそらく内容は同じ
「携帯じゃない!!俺を見ろ焦凍ォ!!怜奈ッ!!!」
発信者は緑谷
轟も同じのタイミングで取り出したということは、クラス全員に一斉送信されたのだろう。
送られたメッセージには現在の位置情報のみ
その場所は自分達のいる保須市
緑谷はなんの考えもなしにこんなことをする人ではない。
位置情報のみの一斉送信
それ以外なんの情報も書かれていない所をみると、それだけしか送れなかったということ
つまり彼は今、敵と遭遇している可能性が1番高い推測となる。
すぐに向かわなければと顔を上げるが、上空を見上げるとあれは、
「なんで、脳無が…!!」
確かにそこには、あの日USJの時にいた脳無に似たものがいた
まるで恐竜のような翼をつけたそれはすぐに靄の方へと翻していく
…緑谷の方へもすぐに向かわなければいけない
だが脳無の恐ろしさは、あの日の戦いで怜奈は十分知っている
それが今、街中で一般人を襲っているとしたら……
「っ焦ちゃん!私があなたを"
「!!」
「このままだと、ここにいる人達が危ない…私が行くまで、みっちゃんをお願い!!」
「…わかったッ!!」
「何をしているんだお前ら!!」
エンデヴァーが叫ぶのも構わず、轟の肩に触れ"移"で緑谷が送ってきた場所に彼を飛ばす。
「焦凍?!」
「ごめんなさいエンデヴァーさん!友達がおそらく敵と交戦してしまっているんです!!」
「何っ」
「そして、さっきのは脳無…USJ事件では、オールマイトを苦しめたほどの敵です…!」
「!!」
エンデヴァーと共に脳無のいる現場へと走りながら会話を交わす
「見境なしに暴れているとしたら、被害は計り知れません…なので、お願いしますエンデヴァーさん!"戦闘許可"をください!!」
自分の個性ならば、多くの人を一斉に避難させることができる。
が、避難させている最中に攻撃されないとは限らない。
加えて緑谷達は敵と交戦中であるかもしれない
自分は、資格を持たないただのヒーロー志望者の未成年だ。
今の状態では動けるものも動けない。
だから、どうしても同伴者であるヒーローの彼の許可がなければいけない。
そう言って自分を虹色で強く射抜いてくる怜奈
──俺に任せろ、エンデヴァー
その瞳が、かつての戦友のものと酷似していてエンデヴァーは一瞬瞳を見開くが、すぐに視線を前に戻し大きな掌で小さな頭をわしゃりと撫でる。
「、エンデヴァーさ…」
「お前の実力は、よく分かっている…よって、お前に"戦闘許可"を与える!!」
「!!!」
「現場はすぐそこだ!!行くぞっ!!」
「っはい!!」
エンデヴァーの声に力強く返事を返し更に走るスピードを上げる。
角を曲がると、おそらく一般人である男女とマントを羽織った高齢だがおそらくヒーローらしき人が対峙していた。
それにすぐ様男女の所へと"
「嘘、なんでここにエンデヴァーが……」
「君、体育祭の……?」
「ここは危険です!向こうでヒーローが避難誘導をしています、急いでください!」
目を瞬かせている彼らにそう言えば、慌てたように怜奈の指さす方向に移動していく。
それにほっと息を吐き出しエンデヴァーへと体を向けると、目を見開く。
「え、おじいちゃん…?」
「お前、怜奈か!!」
「なんでおじいちゃんがここに?」
先程のマントを羽織った高齢者が、自分の祖父的な立場にいるグラントリノだったのだ。
久しぶりの再会にグラントリノが嬉しそうに声を上げるが、ふたたび悲鳴が聞こえてくる。
「む、またか……!!」
「エンデヴァーさん、おじいちゃん!つかまってください、飛びます!!」
その言葉に双方が自分の体を掴むのを確認て、"
それから一般人を避難させ、脳無を抑えているエンデヴァーを見て叫ぶ
「エンデヴァーさん!!避難誘導終わりました!!これから焦凍くんのところに向かいます!!」
それから制圧が終わり次第、手が空いたサイドキックまたはプロがいたら来てほしいと、住所を告げる
そして「任せろ!!」と頼もしい声を背に飛んだ