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雄英体育祭
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《第1種目》障害物競走
その競技に生徒達は縦に異様に長いゴール前へと並べられた。
そこからコースはスタジアムの外周、およそ4km。
クラス諸々関係なしの個人戦
「我が校は自由さが売り文句。ウフフフフ…コースさえ守れば何をしたって構わないわ!」
妖しく笑いながら言われた台詞に何人かの目が光る。
スタート!!と言うミッドナイトの合図とともに凍りつくゲート。
周りの生徒達はなす術なく凍らされていくが、A組などの面々は予想していたのか難なくクリア。
怜奈の所にも氷は来ていたが、瞬時に反応し、"
障害物競走…ならば、と考えた怜奈は小さく呟いた。
《さぁいきなり障害物だ!まずは手始め…ロボ・インフェルノ!》
1年の体育祭でメインパーソナリティを務めるプレゼントマイクの実況とともに現れたのは、入試の時にも使われたロボたち。
それぞれが個性を使い対処し、時には妨害をも同時にこなしたりしている者達がいるまさに激戦の中
彼らの頭上からふわりと真っ白な羽根が舞った。
「?なんだ……?」
「羽根………?」
疑問に思った走行者達が上を向けば
《あれは鳥……?…いや違ぇ!!雄英初のスカウト枠!!!神風 怜奈だああああ!!天使かあの姿は!!》
《…あいつの個性は宝石と魔法。あれは恐らく魔法の個性によってだされた姿だな
…なるほど、上空に障害物はない。》
マイクがブラボー!と興奮したように騒ぐ隣で相澤が補足で説明を入れた通り、怜奈は"
会場中が怜奈の姿に釘付けになっていると、となぜか彼女はロボ・インフェルノに向かい高度を下げスピードをあげる
《うぉぉぉ?!ぶつかるぞぉぉ!!》
瞬間
「かのものの姿を変えよ"
─────────ブワッ!!!!!
怜奈の目の前にあった巨大なロボ・インフェルノは、桜の花弁となり消えてしまった
全員が驚きで目を見開く中怜奈は舞い散る桜を纏わせながら翼を羽ばたかせる
ただ飛行するだけでは意味が無い。プロも大勢見に来ている中、目に留まるようにと思いとった行動だった。
上手くいって良かった…と安堵の表情を浮かべる彼女に、その姿と美しさからスタジアムは今日一の大きな歓声を上げている。
《Beautiful!!!!!こいつぁすげえーーーー!!!》
「流石だな………」
「怜奈ちゃん、凄い………!!」
「チッ…………負けてられっかよ!!!」
マイクの興奮したような声とA組からの声を聞きながら再び上へと上昇する。
そしてそのままトップで上空を飛び続ければ、最終関門
《一面地雷原!"怒りのアフガン"だ!》
ゴールに向かい高度を下げ、一直線に飛んでいく。
《1位圧倒的なスピードだぁ!!!このままゴールかぁ?!!》
とマイクが言った瞬間に聞こえる
BOOOOOOOM
爆発音
思わず後ろへと目線を向けると、地雷を板に乗って爆発させながら向かってくる…
「みっちゃん…?」
目を見開いてその名を呼べば、緑谷は爆風とともに爆豪、轟をぬかしこちらへと近づいてくる。
思わずスピードを緩めてしまうと、彼はまさかのこちらへと飛んできた。
地面スレスレを飛んでいた怜奈に緑谷は板を制御出来ず、そのまま突っ込んで行ってしまう。
「みっちゃんんんんん?!」
「怜奈ちゃんどいてぇぇえええええ!!!」
《緑谷ぶつかるぞぉぉおおお!!怜奈ちゃん避けろぉぉぉぉ!! 》
「「わぁあああああ!!!」」
怜奈は思わず翼を広げ彼を抱きとめると、2人で悲鳴をあげそのまま爆風にとらわれびゅーーーん!!と飛んで行きズサァっとゴールした。
「あいたたた…大丈夫?みっちゃん」
「うっうん…ごめんね怜奈ちゃんンンンンンン?!?!? 」
《同着でゴーーーーーール!!!どうすんだこれ!!!?それと緑谷!!!羨ましすぎるぞこのやろぉぉおおお!!かわれ!!!》
《やめろ犯罪だぞ。だがはよどけ》
《お前も言ってんじゃねーか!!》
「ごごごごごごごごめんなさいっっ!!!」
「いいよいいよ!怪我ない?」
さっきの勢いで"翔"が解けた怜奈は緑谷を庇い下敷きになったのだが、その際に緑谷の頭を抱えたため彼はその豊満な胸に顔を埋めてしまっていた。
緑谷が顔を真っ赤にしながら慌てて飛び上がるように上からどくと、怜奈本人は立ち上がり笑いながら服についた砂埃を払いながらそう聞くが、緑谷は物凄い殺気を後ろから感じた。
ギギギギッ…とブリキ人形の如く緑谷がゆっくりと視線を後ろに向ければ、少し遅れてゴールしたであろう爆豪と轟が鬼を通り越して般若の形相でこちらを見ていた。
掌で小さく爆発を繰り返す爆豪と冷気をあたりに漂わせる轟は阿修羅か鬼神か…
「デクゥ…………やってくれんじゃねぇかあ"ぁ"………?」
「違っ誤解だよ!!!」
「緑谷…………話がある……」
「ほんとにちが…待ってストップぅぅううう!!!」
「あ、2人もゴールしたんだね!」
それから次々にゴールしてくる走行者達に定員の42名を出したところでレースは無事終わりをつげた。
「結果ですが、こちらで審査した結果、緑谷くんと神風さんはまったくの同着。これでは順位が決まらないので、2人には1位を決めてもらわなければいけないのだけど…」
ミッドナイトが困ったようにそう告げ、どうやって決めようかと考えていると、怜奈がバッと顔を上げて勢いよく緑谷に提案した。
「みっちゃん!!あっち向いてホイにしよう!」
「…えぇ?!ほんとに?!!」
「2人がそれでいいならかまわないけど…」
と怜奈からのまさかの提案により、今2人は台の上に立っている。
周りは予想外すぎる決め方にざわざわとしている。
《マジでか…………発想がすげえな……》
《確かに平和的だが、すごい提案だな……》
「じゃあスタート!!」
まぁある意味では彼女らしいか、とマイクと相澤が納得しているとミッドナイトの掛け声とともに両者が手を出して構えた。
「「じゃんけんぽん!!!」」
「あっち向いてホイ!!!」
「ホイ!!ああーーーー!!!」
「「「「弱ぇぇーーーー!!!」」」」
《大喜利かよ!!!!!》
「くっ…いきなり上を狙うなんて、流石だねみっちゃん…!!」
《そういう事じゃなくない?!!!》
まさに瞬殺。提案を申し出た怜奈はまさかの1回目で負けた。
呆気なさすぎる勝負の終わりに走行者達は驚き、マイクは思わず立ち上がり手元のマイクを握り締めツッコミを入れる。
そのまま顔を覆い膝から崩れ落ちた怜奈に何してんだー!と言う視線とともに笑いが集まった。
ハッ「私弱かったんだった!!!」
「「「忘れてたの?!?!?」」」
何とも締まらないが、これでようやく順位は決定した。
1位 緑谷
2位 神風
3位 轟
4位 爆豪