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雄英体育祭
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《表彰式》
色とりどりの紙吹雪と音花火、それと共に響き渡る歓声は今日一と言っていいだろう。
「それではこれより表彰式に移ります!」
1位 神風
2位 轟
3位 爆豪
下から上がってきた表彰台の上にいる3人の他爆豪と同着である3位に飯田もいるはずが、家の事情により早退してこの場にはいない。
表彰式の前、怜奈は緑谷と麗日と一緒に早退の理由を飯田から告げられていた
─────兄が敵にやられた
顔を伏せながら言った飯田の姿が脳裏に蘇り不安が募るが、今はとりあえず目の前のことに集中しようと頭を軽くふった。
「メダル授与よ!!今年メダルを贈呈するのはもちろんこの人!!」
「私が!メダルを持って「我らがヒーロー!オールマイトォォ!!」…きた。」
ミッドナイトが手をあげた先にはコスチュームを纏わせたオールマイトが立っていて、それから砂埃を舞わせ降り立ったオールマイトの言葉と紹介したミッドナイトの言葉が被った。
思いっきり被ったことにぷるぷると震えるオールマイトと両手を合わせるミッドナイト
気を取り直してオールマイトがまずは3位の爆豪に声をかけながらメダルを渡す。
「さて、爆豪少年!!」
「いらねぇ!」
「君の戦いはどれもセンスの高さを感じた!それで勝ち取った順位だろう?」
「1位以外は誰がなんと言おうと意味ねぇんだよ!!!」
「(顔すげぇ……)」
あくまで1位以外は認めないとメダルを睨みつける爆豪は目が限界まで釣り上がり小さな爆破を手のひらで繰り返している。その姿にオールマイトはごくりとするもHAHAHA!と笑いながらメダルを彼の前にぶら下げる
「なら尚更貰っておけよ!傷として、忘れぬように!!」
「…っ!」
「這い上がれ!!爆豪少年!!!」
「…チッ!!」
その言葉に舌打ちをこぼし、首に掛けようとしているオールマイトからメダルをガっと鷲掴み爆豪はそのまま1番高い場所にいる怜奈を振り返りる。
「見てろよ怜奈!次は俺がそこに立つ!!」
強い瞳でこちらを見つめる爆豪に怜奈は笑顔で頷きを返す。
その姿を見送るとオールマイトは次に轟へとメダルをかける。オールマイトが声をかけると、轟は「清算しなきゃならないモノがまだある。」と言葉を返し、ちらりと怜奈を見て表情を緩めた。
轟にハグをしてぽんぽんと背中を叩くとオールマイトは最後に怜奈の前に立った。
「神風少女!!1位おめでとう!」
「っありがとうございます!」
オールマイトがメダルをかけ、怜奈に向き直り言えば、笑顔でその言葉を受け取る。
ヒーローを目指す者達の中で獲得した勲章に、メダルの重みとは違う別の重みも感じた。これを背負う者として堂々とした姿を見せなければと自然と背筋が伸びる。
「君の戦いは見る人に可能性と勇気を与える!これからもその個性で人々に希望を与えてくれ!!」
「はいっ!」
オールマイトが腕を広げるのに、自分から飛び込む勢いでその胸に包まれば彼は軽く笑って頭を撫でる。こっちの姿ではあまりハグしないので新鮮だと笑い声混じりに小声で零せば、オールマイトもそうだねと可笑しそうに言った。
そしてゆっくりと離れたオールマイトが怜奈の隣に立ち会場中の視線を自分に集める
「さぁ、今回は彼らだった!しかし皆さん、この場の誰にもここに立つ可能性はあった!!」
ヒーローを志すものとして敗北とは何よりのスパイス。来年に向けてさらに彼らは強くなり、頂点を目指しに来るだろう。
未来を予想して、その言葉に深く頷いた。
「それでは最後に一言!!皆さんご唱和ください!!せーの!!」
「「「「「プルス「「お疲れ様でした!!」」ウルトラ」」」」」
みんなが大きく息を吸って言おうとした雄英が誇る校訓は誰よりも大きい声を吐き出したオールマイトとにこにこと笑いながら言った怜奈のお疲れ様でしたに掻き消された。(ほぼオールマイトの声)
BOOOOOOOOOOOOOO!!!
「そこはプルスウルトラでしょオールマイト!!」
「あぁ、いや……。疲れたろうなと思って…。ね、ねー!神風少女!!」
「?ねー?」
彼らの少しズレている発言に一斉に飛ぶブーイングをオールマイトは慌てて隣で一緒のことを言った怜奈に首をかしげながら同意を求めれば彼女もこてんっと首を傾げ同調した。
《オールマイト!!怜奈ちゃんを味方につけるのは反則だろ!!》
《悪徳商法だな》
「ちっ違うよ?!」
慌てて否定するオールマイトに会場が笑いに包まれるのを横目に彼は本当に愛されているなぁと実感して怜奈は頬を緩めたあと、最後この場にふさわしいものを送ろうと口を小さく開ける。
「 "
そう怜奈が呟くと、空からは色とりどりの花が舞い会場中を彩り式の最後を飾った。
美しく花が舞い散る中、一年の体育祭は幕を閉じた。
Fin
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