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個性把握テスト〜戦闘訓練
名前変換
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再び教室へと戻り後ろのドアを開けると怜奈に気づいた面々がわらわらと彼女を取り囲む
「おかえり怜奈ちゃん!さっきどこ行ってたの?緑谷だけしかいなかったから不思議でさ」
「ありがとう三奈ちゃん。みっちゃんの所に行ってから、勝己くんの所にも行ってたんだ」
「そうなのか、彼らとは幼馴染だと緑谷君から聞いていたが…あっと、自己紹介がまだだったな、すまない!俺の名前は飯田天哉だ!よろしく神風くん!」
「自己紹介ありがとう飯田くん!そうなの!仲良しなんだよ~」
にこにこと答えればいや多分爆豪は怜奈だけだぞと周りが言っているが、当たりである
「さっきの戦闘訓練まじ神風凄かったよな!」
「手加減されていたとはいえ、あのオールマイトと互角にやり合うとは…戦慄が走ったぞ」
「あの動きはチートだよね…」
砂藤、常闇、尾白が戦闘訓練での怜奈の個性と身体能力を思い出しながら感想を述べれば周りもうんうんと盛り上がる
「初めにオールマイトに一発入れてるとこでおおっ!ってなったよね!」
「そうそう!それからあんなハイレベルな対戦見せられてさ、マジ俺モニターに釘付けだったぜ!」
葉隠と上鳴がその時の様子を語ればあの時の動きが~とまた語り出すあたり、彼らは本当に真面目なんだなぁとあらためて感じる
すると瀬呂がずっと気になっていただろう疑問を怜奈にぶつけた。
「てか怜奈ちゃんの個性ってなんなん?あ、怜奈ちゃんって呼んでもいい??」
「やーだー呼んじゃやーだー」
「上鳴うっぜぇ」
「あははっ好きに呼んでね!」
「それで、神風の個性は何なんだ?」
障子が複製腕から出した口を開き本題を戻し、それに対して怜奈は考えるようにえっとね、と話し出す
「私の個性は宝石と魔法…2つの個性を持っているの」
「「魔法?!!!!」」
「「宝石??!!!!」」
「個性2つ持ち?!!!」
「反則だな!!!!」
全員が驚きで目を見開いているのを見て、説明するとね、と言葉を紡ぐ
「まず《宝石》の個性はね、主に宝石を創り出したりして武器や盾にしたり身体を宝石に変換させたりすることが出来るの。あとは鉱物の操作や、宝石にまつわる色んな能力も使えるんだ。毒素を出したりとか、占いとか…
《魔法》は予め作っておいた魔法の中から自分で何を使いたいかを考えて発動させるの。それには使いたいものに名前をつけて唱えるか想像するのが条件なんだけど…例えば、さっきの訓練なら、力を増幅させる"
飛躍力を高める"
見てて、と怜奈が両手を握り掌をどかすとキラキラと色とりどりの小さな宝石が創り出され、さらに"
彼らはほーっとその輝きに見惚れながら納得し、その能力の高さに目を白黒とさせた様子だった
「うわぁ、きれー…」
「つか魔法少女じゃん!」
「だからあんなにも色々なことが出来たのですね…」
「すっげぇ…」
「救助活動でも活躍出来るわね」
「最強だろ………」
すると魔法という個性に聞き覚えがあるのか飯田は顎に手をあてて呟く
「魔法を個性に持っている…ということは、もしかして神風君のお父さんはヒーローかい?」
「…うん、そうだよ」
「あ、それってファンタジーヒーロー《フェアルズ》?私も知ってる!」
「オールマイトとよく共闘してた人で、すっごいかっこいい人だよねー!」
「俺も知ってる!色んな鎧を一瞬で体に纏って、武器とかどれも超かっけぇよな!!!」
場が盛り上がるがすぐにあれ?でも…という空気になった
「だが確か…………」
「あ……うん、パパは10歳のとき死んじゃって…」
苦笑しながら告げれば飯田はバッと頭を下げた
「すまない神風くん!!不躾なことを言ってしまった…!」
「俺らもごめん…勝手に盛り上がっちまって…」
「えっと、いいの!気にしないで?こうしてパパがみんなに知ってもらえてて私、凄く嬉しいから!」
ぶんぶんと首をふり大丈夫だよっ!とアピールすれば彼らはホッとしたように表情を変えてくれた
「今はパパの親友だった人の所でお世話になってるから、寂しくないんだ」
「お母さんは……?」
「ママは私が3歳の時に病気で亡くなっちゃって、パパがそれまで1人で私を育ててくれたの」
彼女に両親がいないと知り、クラスメイトはそれでもこうして気丈に振る舞える彼女に、素直に尊敬していた
自分たちが同じ立場ならばきっとここまでまっすぐに育つことはできないと思ったからだ
麗日「そうやったんやね…そっか!だから相澤先生とかの先生達と仲がいいんやね!」
耳郎「あ、それ思ってた」
瀬呂「マイク先生とか英語の時間怜奈ちゃんに向かって凄いアピールしてたもんな!」
常闇「相澤先生も怜奈と話している時は顔の表情が違うからな…」
尾白「今日の戦闘訓練でもオールマイトが神風さんのこと高い高いしてたもんね」
「パパがヒーローだったから、みんな小さい頃からの知り合いなの!消太先生とマイク先生にとってパパは憧れだったらしくて…」
お休みの日もよく会うんだよ!と言えばまじか!!とまたその場が盛り上がるのにしんみりしなくてよかったと荷物を取りに自分の席へと行けば、一緒に帰ることを約束していた轟の鞄がなかった
もう先に帰っちゃったのかな?と思っていると八百万がこちらに来て説明してくれた
「用事が出来てしまったようなので先に帰ると仰っていましたわ。伝えるのが遅くなってすみません…」
「ううん!伝言ありがとう百ちゃん」
「怜奈ちゃんって轟とも仲いいよね?」
「あ、響香ちゃん。焦ちゃんとは中学が同じだったんだ」
「なるほどね~」
(なんか怜奈ちゃんって曲者に特に好かれてるよね…)
(負けていられませんわ!!)
そっか、多分エンデヴァーおじさんだよなあ…大丈夫かな焦ちゃん…と苦笑しながら今日は1人で下校かと怜奈は少ししょんぼりしながらみんなに挨拶をして教室から出る
ご飯なににしよう…と歩いていれば後ろから神風、と声をかけられるのに後ろを振り返れば障子がこちらに向かって歩いてきていた
呼ばれたことに対しどうしたの?といえば家はこのあたりか?と逆に聞かれるので頷けば彼は一緒に途中まで帰らないか?と言ってくれ、もちろん!と答えてから2人で下駄箱に行き靴を履いて門を出た
「障子くんも家がこの辺りなの?」
「あぁ、進学のために近くに引っ越したんだ。今は一人暮らしだな」
「え、そうなの?!凄いね…」
「そんなことはないと思うが…」
「ううん凄いよ!一人暮らしかあ……憧れるけど、私だったら多分寂しくて耐えられないと思うし………」
「ふ…神風らしいな」
障子は歩幅を怜奈に合わせてゆっくりと歩いてくれる。さっきも車道側をサッと取ってくれて紳士的だと思う
「障子くんはとっても優しいね」
「………そうか?」
「うん!さっきも一緒に帰ろうって声掛けてくれて嬉しかったの、1人で帰るの少し寂しくって…」
だからありがとうと怜奈が無邪気に笑いながら素直にお礼を述べれば彼はフッと鋭い目を柔らかく細めた
「神風は素直なんだな」
「そうかな?」
「ああ。それと俺のことは目蔵でいい」
「ほんとっ?じゃあ私も怜奈って呼んでね」
「わかった」
それから障子と連絡先を交換し(やはりこれも障子にやってもらった)怜奈のマンションの方に先に着いたためそこで別れる
また明日!と言えば彼はサッと片手をあげて帰って行った
(明日はもっと連絡先を交換しよう!)