第七章 〜鬼と結婚するということ〜
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いつもの朝——
「今日は仕事の後、母に家に来るよう言われてるので、遅くなるかもしれません。」
「あァ、わかった。」
いつものように、玄関先でワイパーさんを見送る。
「行ってらっしゃい。」
これまでと違うのは……
「………」
「………」
背を向けてドアノブに手をかけたワイパーさんが
ふと振り返り
軽く触れ合う唇と唇。
「行ってくる。」
パタン、とドアが閉まって
私は思わずその場で棒立ちのまま動けない。
本物の新婚夫婦のようなやりとりに
顔から足先まで全身が沸騰したように熱くなる。
いつもの朝でも、これまでとは違う。
同じ気持ちを伝え合った2人。
今が人生の幸せの絶頂なんじゃないかと思う。
まさか、ワイパーさんと私が
こんな関係になれる日が来るなんて。
第七章 〜鬼と結婚するということ〜