第六章 〜真実を知るとき〜
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「もしかしたら、おれとの会話を聞かれていたのかもな。」
気分が落ち着くまで
船の中で休ませてもらうことにした。
ダイニングでコックさんが淹れてくれたお茶を
一口飲んだところで
シャンクスが向かいに座りながらそう言った。
「シャンクスとの会話を?」
「いつだったか、道端で話したろ。毎月金をもらってるって。」
「……あぁ!」
「それを聞かれてた。そして家を突き止めて、ミドリが部屋を留守にする時間も調べたんだろうな。」
「……ひどい。」
「後で船大工にドアの修理に行かせる。」
「ありがとう。ごめんなさい、大事な出航の日だったのに。」
「気にするな。船なんていつでも出せる。」
……やっぱり考えすぎだろうか。
たまたまあの時の場面に似ていただけで
シャンクスがチャンだなんて。
少しパニックになっていたから
変な思考回路になってしまったのかも。
でも…冷静になって振り返ってみると……
20歳のお祝いにチャンからもらったペンダント。
そのお返しに
この島のエターナルポースを彼に送った。
それから少しして
突然島に現れたのが、赤髪海賊団。
チャンは自分のことを
世界中を旅している旅人、とだけしか
教えてくれなかった。
そして、シャンクスは世界中をまたにかける海賊。
それにこうして見ていると
ペンダントの赤がシャンクスの髪の色と重なる。
もちろん、全て偶然かもしれない。
でも……そう思わずにはいられない。
「おれの顔に何か付いてるか?」
考えながら、いつの間にか
見つめてしまっていたようで
シャンクスがグイッと顔を近付けてきて
我に返り、顔を逸らす。
「な、何でもないよ。」
チャンはいつも優しくて
私が欲しい言葉をたくさんくれて
一番の味方でいてくれて
シャンクスが時々見せる優しさは
どことなく彼に似てるな、と思っていた。
「チャン?」
まさか、そんなはずきっとない。
「……あ?」
でも、確かめたい。
「シャンクス、あなたがチャンなの?」