第六章
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—side エース—
そばにいたら、触れたくなって
抱き締めたら、口付けをしたくなって
キスをしたら
ただ唇を重ねるだけじゃ物足りねェおれは
今までにしたことのない
深い、深いキスをした。
おれの背中にしがみつくようにしながら
必死でそれに応えてくれるミドリが
可愛すぎて、愛おしくて、全部を知りたくて
抑えられなくなったおれは
つい手を伸ばしてしまった。
ファスナーの間から
柔らかそうな白い膨らみが垣間見えて
顔を寄せると、ミドリの香りが鼻を刺激して
これ以上ないくらいの興奮を覚えた。
「エース!ダメだってば!!」
ミドリがちゃんと拒否してくれなければ
どうなっていたかわからない。
すでに怖い思いをさせちまってるし
痛い思いをさせることになってたかもしれない。
詫びの気持ちも込めて
優しく、できるだけ優しく抱き締めた。
「ごめんな……」
そんなおれを受け入れてくれるかのように
ミドリはその小さな手を背中に回してくれた。
長く息を吐いて、無理やり鼓動を落ち着かせる。
大事にしたい。
ゆっくりでいい。
ミドリのペースに合わせて
少しずつ進んでいけたらいい。
そう考えていたのに
思ったよりずっと、おれには余裕がなかった。
こいつの気持ちも考えず
欲望のままに動いてしまった。
ミドリは本当に、こんなおれでいいのか。
「あ、そろそろ島に着くよね。先に戻るね。」
「おう。」
いたたまれなくなったのか
そそくさと服を直して出て行ったミドリが
おれから逃げていってしまったように感じて
急に温もりのなくなった両手をむなしく握る。
まだ少し熱を持つ身体が落ち着くまで
おれはしばらくその場から動けなかった。
そうしているうちに、船は拠点の島へ帰ってきた。