第二章 〜交換条件と嘘のはじまり〜
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次の日。
外を歩きながら
昨夜の続きを考えていた。
誰かいい人はいないだろうか。
この際誰でもいい。
おばあちゃんを安心させてあげられることができれば。
そう考えたときに一番に思い浮かんだのは
マルコさんの顔だった。
私より20歳も年上ではあるけれど
村にいる他の男の人は、ほとんどおじいちゃんか子どもだし。
それに、マルコさんはおばあちゃんのお気に入りだ。
でも…マルコさんと恋人同士になるということは……
お付き合いをするということになるから……
想像して顔が熱くなってきたところで
子どもの泣き声が聞こえた。
見ると、男の子が座り込んでいた。
「どうしたの?」
「いたい……」
覗き込むと、膝から血が出ていた。
転んでしまったようだ。
「あ〜、これは痛いね。」
このくらいの傷なら私の家でも手当てできるけど
ここからならマルコさんの診療所の方が近い。
ただ、今まで考えていたことを思い出すと
マルコさんの所に行くのはなんだか気が引けた。
が、そんな私の思いをよそに
「マルコのとこいく。マルコになおしてもらう。」
男の子が鼻をすすりながらそう言うので
仕方なく診療所へ向かった。