肌を重ねたなら ver.s
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「おめェら!プール出したぞ〜!!」
「おお!いいな!!」
「ありがとう、フランキー!!」
「ルフィ!浮き輪しろ!!」
夏島が近いせいか
クルーの皆が暑さにへばっているところへ
フランキーがプールを出して
水着に着替えた仲間たちが次々とそこへ飛び込む。
「どうした?ミドリ。入らねェのか?」
「あ、うん。私はいいかな。」
本当は生理ではなかったけど
サンジの誘いを断ってしまった手前
入るわけにはいかなかった。
気持ちよさそうで残念だけど
仕方なく甲板の椅子に腰掛ける。
「いつもは一緒に入るじゃねェか!」
「そうだぞ!ミドリも一緒がいいぞ!」
「ごめんって。」
残念そうなルフィとチョッパーに
笑顔で誤魔化しながら手を振っていると
サンジがやってきた。
「ミドリちゃんにも都合があんだよ。いいからてめェらは遊んでろ。」
言いながら持ってきたジュースを手渡してくれる。
私の好きなミックスジュースだった。
「ありがとう。」
「あァ。ゆっくりしてな。」
そこへ水着に着替えたナミとロビンがやってきた。
「本当暑くて、今日はプール日和ねー!」
「私たちも久しぶりに入らせてもらうわ。」
途端にサンジの目の色が変わる。
「ナミさ〜ん!ロビンちゃ〜ん!2人ともなんて刺激的なんだ〜!!」
2人の周りで嬉しそうにクルクル回る彼から
なんとなく目を逸らした。
前からよく見る光景ではあったけど
今は、無性に見たくない。
身体だけなんて、いい加減な関係のクセして
サンジとは深い繋がりがあると
こっそり優越感に浸っていた私は
こんな光景を見ても嫉妬するなんて前はなかった。
けど、もう抱かれることはやめると決めた今
他の女性に釘付けになる彼なんて見ていられない。
途端にサンジの存在が
遠くになってしまった気がして。
私は抱いてもらうことでしか
サンジの気を引くことはできないんだと
気付かされた瞬間だった。
一気に飲み干したジュースのグラスを手に
甲板を後にする。
楽しそうにはしゃぐ仲間たちの声が
なんだか今は辛い。
「あれ?ミドリは入らないのね。」
「ナミさん知らない?ミドリちゃんは女の子の日なんだよ。」
「ちょっと!何であんたがそんなこと知ってんのよ!」
「あ、いや、それはたまたま…」
「あら?変ね。ミドリ、何日も前に生理痛がひどいってチョッパーに痛み止めをもらっていたから、もう終わってる頃だと思うわ。」
「……ロビンちゃん、それ本当か?」
「まぁ、プールに入りたくない気分のときだってあるわよね。」
「………」