secret smell
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次に2人きりになったのは
それから3日後のことだった。
キッチンで夕食の支度をするサンジくんを手伝う。
いつもは誰かしらダイニングにいるのだけど
この日は珍しく誰もいなくて、2人きりだった。
「ミドリちゃん、鍋見ててもらえるか?」
「はーい。」
私はこの手伝いの時間が大好き。
恋人になる前から調理と片付けを手伝っていたから
2人でいても皆に変に勘繰られることもないし
何より、料理をしているカッコいい彼を
一番近くで見ていられる。
でもこの時はいつもと様子が違った。
言われた通りスープをかき混ぜながら
今日もおいしそう、なんて考えていると
お腹に腕が回され、背中に大きな温もりを感じた。
つまり、後ろから抱き締められている。
「サンジくん?」
サンジくんは私の右肩に顎を乗せる。
柔らかい金髪が頬を撫でてくすぐったい。
「おれダメだ……手を繋いでから
ミドリちゃんに触りたくて仕方ねェ。」
耳元で響く低い声に、心臓が跳ねた。
「だ、誰か来ちゃうよ?」
「おれは別に構わねェんだけど。」
「恥ずかしいよ。離れて?」
「………」
一向に離れようとしない。
それどころか、回された腕にはさらに力がこもり
サンジくんは私の首筋に顔を押し付けている。
息がかかって、そこが熱くなる。
——と、突然ドアが開いたので
同時にサンジくんは離れた。
「おい、水くれ。」
トレーニング終わりのゾロだった。
「う、うん、待っててね。」
私は慌ててグラスを出して水を入れる。
きっと顔、真っ赤だと思う。
ゾロに気付かれませんように。
「クソマリモ……」
「あ?何か言ったかクソコック。」
「何でもねェよ!」
サンジくんは少し拗ねているようだった。