Last chance
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それからおれは
買い出しの度に君の店へ通った。
「いらっしゃい、サンジ。新メニュー作ったの。感想聞かせて?」
「おう。そりゃ楽しみだ。」
同い年だったおれたちはすぐに打ち解けた。
次第に君の仕事が終わるのを待ち
一緒に食事をしながら料理について語り合うようになった。
買い出しの帰りが遅いとジジイに怒られたが
んなことはこの時のおれにとってはどうでも良かった。
おれにとってはミドリとのデートの方が重要だった。
「おれは君が好きだ、ミドリ。」
数回デートを重ねた後、君に気持ちを伝えた。
「私も…サンジが好き。」
天にも登る気持ちだった。
恋が実った。
それからは2人で会う場所は
君の部屋になった。
初めて手を握ったのも。
初めてのキスも。
初めて君を抱いたのも。
全てを鮮明に覚えている。
「やっぱりサンジの夢は料理長?」
ふいに君が聞いてきた。
おれは嬉しくなって
オールブルーの話をした。
君が楽しそうに聞いてくれるから
夢中になって夢の話をした。
「おれはいつか海へ出て、そのオールブルーを見つけるんだ。」
「素敵な夢だね。私、応援する。」
無邪気に笑うミドリが愛しくて
キスをした。