スキとキライと。【後編】
お名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
何も知らない俺はのんきに夕食の仕込みをしていた。
チョッパーはカウンターに座って買ったばかりの本を読んで
ルフィは甲板で寝てるし
ゾロはその横で筋トレ中。
ウソップと骨とロボは
街に出たまま戻らない。
そんな中、ナミさんとロビンちゃんが慌てた様子で帰ってきた。
「みんないる!?大変なの!!」
ナミさんの声に俺とチョッパーは甲板へ急ぐ。
「どうした!?」
2人の様子を見て嫌な予感が的中したと悟った。
ロビンちゃんの手には海楼石の手錠が付いているし
何より一緒にいたはずのミドリちゃんの姿がない。
「ミドリちゃんは?」
「ごめんなさい!連れていかれた!」
ナミさんが呼吸を整える隣で
ロビンちゃんが話し始める。
「賞金稼ぎが現れたの。私はすぐ手錠をかけられてしまって、大人数だったから太刀打ちできなかった。ミドリがひとり人質になったわ。」
「ミドリちゃんが人質!?」
俺が感じた気配は賞金稼ぎだったんだ。
あの時ちゃんと探し出して消しておけば、ミドリちゃんは連れていかれずに済んだ。
「奴らの狙いはあんたよ、ルフィ。」
「おれ!?」
「西の海岸にあるアジトで待つって。」
「わかった!すぐ行こう!」
「俺も行く。」
俺は、ルフィの横で刀を腰にさすゾロの肩に手を置く。
「待て。俺が行く。」
「あぁ?てめェはおとなしく料理でもしてろ。」
「俺はそいつらの気配を感じてたのに放ったらかしにしちまった。こうなった責任を感じてる。」
「知るか。」
「それにお前、西ってどっちかわかってんのか。」
「………」
「ルフィもどうせわからねェだろ。」
「おう!」
「見ろ。俺がルフィと行く。奴らの残りが船に来るかも知れない。お前はチョッパーと残って船とレディーを守れ。」
「……わぁったよ。」
エプロンを外してチョッパーに渡す。
「気をつけてな!ルフィ!サンジ!」
「おう。ロビンちゃんの手錠の鍵も奪ってくるから待っててな。」
「ありがとう。」
「サンジくん!」
「ん?」
「ミドリをよろしく!大丈夫って言ってたけど、絶対心細い思いしてるはずだから。」
「わかってるよ、ナミさん。必ず無事に連れ戻す。」
俺とルフィは奴らのアジトへ向かって走り出した。