スキとキライと。【前編】
お名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
また別の日。
ログを辿って次の島へ向かっていると
敵の海賊船が攻撃をしかけてきた。
ルフィ、ゾロ、サンジの3人が敵船へ乗り込んで行き
私たちはサニー号に残って応戦する。
「弱そうな奴からやってやろう。」
大きな男が急に私の目の前に現れたので
一撃で倒してやった。
「……今の、やつらの戦闘員だろ。お前マジで強ェんだな。」
ウソップが隣で驚いていた。
ふと気配を感じて上を見ると
敵が弓矢でナミを狙っていた。
「ナミ危ない!」
「えっ!?」
間一髪でナミを庇うと左腕に痛みが走る。
矢がかすった。
頭にきてそいつの方へ行き
海へ蹴り飛ばしてやった。
その後も何人も乗り込んでくる敵を倒していく。
正直言ってどいつもこいつも
大きな体した男のくせに口程にもない。
間も無くして、敵は逃げるように離れていった。
「ミドリ!ありがとう!私のせいでごめんね。」
ナミが泣きそうになりながら抱き付いてくる。
「全然大丈夫だよ、このくらい。」
「ミドリさんお強いんですねー。私度肝を抜かれましたー!抜かれる肝ないんですけどー!ヨホホホホ!」
「いや全くだ!そんな小せェなりして大したもんだ。」
「そうかな。」
ブルックとフランキーに褒められる。
この2人も男だけど、見た目のせいか
そこまで苦手意識はなくなってきていた。
「ミドリ、手当てするから待ってろよ!」
「ありがとチョッパー。でもただのかすり傷だし、大丈夫だよ?」
「だめだ!」
チョッパーは医療室へ救急箱を取りに行った。
そこへルフィ、ゾロ、サンジの3人が戻ってくる。
「食い物いっぱい奪ってきた!飯にしよう!」
「上等な酒もあったぜ。飲むのが楽しみだ。」
「はっ!ミドリちゃん腕から血が!!」
サンジはすぐに私の怪我を見付けて駆け寄ってくる。
「私をかばって敵の矢にあたっちゃったのよ。」
「ナミさんを助けてくれたのか。ありがとう。」
「別に…」
笑顔で真っ直ぐにお礼を言われて
本当にこの男だけは対応に困る。
「ミドリ、強くて驚いちゃったわ。相当な戦力よ。仲間にして正解ね、ルフィ。」
「おう、そうか!まぁ弱くても守るけどな!」
「ちょっと待って!仲間になったわけじゃないから!」
チョッパーが戻ってきて
傷の手当てをしてくれた。
この人たちには本当にいつもペースを乱される。
私はそのうちこの船を出るのに
馴れ合うわけにはいかないのに
だんだんと、ここにいるのも悪くない、と
思い始めている自分が一番予想外だ。