片道の恋
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君が好きだ
どうしようもなく 君が好きだ
他のレディー達とは比べ物にならない
君が誰かを想っていても
俺は君のことだけをいつも想っている
〜片道の恋〜
昼時のサニー号。
いつものように、俺の手料理をうまそうに食ってくれる仲間たち。
その中に君の姿もある。
俺の料理を食べてるのに
嬉しそうに笑う視線の先には
我らが船長、ルフィの姿。
君が恋をしているのは前から知っていた。
俺がルフィだったらどんなに良かったか。
ーーーーーー
「サンジくん、これ洗っちゃうね。」
「ありがとうミドリちゃん。いつも悪いな。」
食後はいつも片付けを手伝ってくれる。
この時間だけは隣にいてくれて
俺にとっては至福の時だ。
「サンジ、ごちそうさん!ウソップ、釣りするぞ!!」
「おう!今日こそ大物を釣り上げるぜ!」
「おれも行くぞルフィ!」
お子様3人組はいつものようにすぐドタバタといなくなる。
今日は他のみんなも忙しいようで
昼食後間もなく、ダイニングは俺とミドリちゃんだけになった。
「片付けはやっておくから、ミドリちゃんも行ってきなよ。」
「大丈夫だよ。2人でやった方が早く終わるでしょ?」
「……ルフィのところ行きたいだろ?」
「え……」
名前を出しただけで真っ赤になって
ルフィのやつが羨ましくて仕方ねぇ。
「好きなんだろ?」
「どうして……」
「俺はいつもミドリちゃんを見てるからね。バレバレだよ。」
冗談ぽく言ったが
いつも見てるのは本当。
「でも……私はもうフラれてるから……」
「えっ……」
意外な告白に、口に咥えたタバコを落とすところだった。
「フラれてるって…ルフィのヤツに?」
「そうだよ。」
「告白…したのか……」
「……勇気出してね、言ったんだけど『そうゆうのよくわからねぇ』って言われちゃった。」
ルフィらしいよね、と切ない笑顔を浮かべるミドリちゃんに、俺の胸も苦しくなった。
「それは…辛かったな……」
「うん……でもルフィはそういう人だってことはわかってたし。何度も諦めようとしたけど、やっぱりまだ好きで……だからこっそり片思いしてるんだ。」
恥ずかしそうに顔を赤くしながら笑うミドリちゃん。
辛くないわけないのに、そうやって笑顔を見せて
抱き締めてしまいたくなる衝動を抑えて
そっと頭を撫でた。
「誰にも話すつもりなかったのに、サンジくんはいつもお兄ちゃんみたいに優しくしてくれるから……みんなには内緒にしてね?」
兄ちゃん、ね……
「あぁ。わかってるよ。」
安心させるように笑顔を向けると
君もニッコリと笑う。
その笑顔が俺のものになればいいのに。