happiness
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「ありがとうございます。でも……お母さんを置いては行けません。」
予想していたことだった。
君がお母さんを何よりも大事に想ってることはわかっていたから。
おれたちは本当に、どうあがいても
一緒になることはないんだ。
「じゃあ今夜だけ、君の時間をおれにくれないか?」
「え……?」
「…今夜だけ君といると仲間たちに言ってきた。」
「……ありがとう…っ」
その場で泣き崩れる君を
おれの全てで抱き締める。
本当にこれが最後だ。
自分にそう言い聞かせて。
ーーーーーー
「またサンジさんの料理を食べられるなんて思ってなかったから嬉しいです!」
「おれもまた食べてもらえて嬉しいよ。」
食事を楽しんだおれたちは
そのまま夜遅くまで2人の時間を楽しんだ。
おれたちには時間がない。
その現実からは逃れられない。
寂しさをを埋めるように
ずっと手を繋いでいた。
別れの時が近付くに連れて
だんだんと会話が減ってくる。
「…ミドリちゃん明日も仕事だろ?そろそろ寝るか?」
「でも…寝たらまたサンジさんがいなくなっちゃう気がして…」
「あの時は本当に悪かった。抱くべきじゃなかったのに、我慢できねぇで……起きた時合わせる顔がなかったんだ。でも今日は大丈夫だ。ちゃんと朝までそばにいる。」
にっと笑うとミドリちゃんも安心したように笑みを浮かべる。
「約束ですよ?」
「あぁ、約束だ。」
2人でベッドに入り
その一回り小さな体を抱き締める。
「…朝までずっと、こうしてていいか?」
ミドリちゃんは返事の変わりに
おれの背中に手を回して顔を胸に埋めてきた。
愛しさがこみ上げてきて
おでこにそっと口付け、目を閉じた。