初デート
お名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
目の前の男がジリジリと首筋へと顔を寄せてきた。
「俺好みの、弱くて可愛い女だ。それにすげぇいい匂いだな。」
頬にあった手はするりと胸元へと下りていく。
「やめっ——」
——その時だった。
「てめェ!何してやがるッ!!」
声がすると同時に目の前にいた男は
血を流して地面に叩きつけられていた。
「サンジくん!」
安心すると緊張がとけ
頬を涙が伝った。
「なんだ…どうしちまったんだ、おい!」
「汚え手で触るんじゃねェ!!」
私の後ろにいた男も、サンジくんのひと蹴りで
体が宙を舞い、地面に落ち、そのまま気を失った。
「サンジくん…ありが——」
「ごめん!!!」
安心したと同時にふわりと力強い温もりに
全身を包まれた。
「全ておれの責任だ!安全な国だと安心しきってミドリちゃんを危ない目にあわせた!ひとりにするんじゃなかった!!」
強く抱き締めてくるサンジくんの腕から
後悔と謝罪の気持ちと
私への愛情がたくさん伝わってくる。
「私が勝手に離れたんだよ。サンジくんは悪くない。」
「怖かっただろ…」
優しく髪を撫でてくれる大きなその掌は
男達に触られ汚れた私を浄化していくようで
本当に大切にされているんだと思える。
「怖かったけど…サンジくんが来てくれたから大丈夫。」
「ミドリちゃんに呼ばれた気がして、必死で探したんだ。見付けられてよかった。」
「ダンスはもういいの?」
「当たり前だ。ミドリちゃんの方が大事だ。疲れたろ?サニー号に帰ろう。」
「うん!」
こうして私たちの初めてのデートは終わった。
ーーーーーー
その日の夕食後
いつものように片付けを手伝っていると
「ミドリちゃん、この後時間もらえるか?」
「うん、大丈夫だよ。じゃあちゃちゃっと片付け終わらしちゃおう。」