First Love
お名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ガチャ——
「入るぞ。」
「えっ、あの、ちょっと待って…!」
「な…っ」
ベッドの上には上半身裸のミドリ。
ゾロの姿に焦ってシーツで前だけを隠している。
「わりィ…っ」
すぐにドアを閉めるゾロ。
ドキドキドキドキ…
まさかの光景に心臓がうるさい。
「あの…ごめん、お待たせ。」
ミドリの声がして中に入る。
「…悪かったな。」
「こちらこそ、ごめんね?汗かいちゃったから着替えてたの。お昼ご飯ありがとう。」
「ああ。食ったら薬飲んでまた寝てろよ。」
机に食事を置きながらそう言い残すと
そそくさとゾロは医療室を後にした。
「………」
好きな人に裸を見られた。
大事なところは隠していたにせよ
こんなに恥ずかしいことはない。
ナミはよく水着姿でウロウロしたりしているし
ゾロはあまり気にしないのだろうけど。
ーーーーーー
この日の昼下がり。
展望台ではゾロがひたすら指一本での
腕立て伏せをしていた。
「……くそ、何だってんだ…」
安心しきった顔でスヤスヤと眠る寝顔。
自分に向けられた寝起きの力の抜けた笑顔。
ドアを開けた瞬間に見えてしまった
女性らしい華奢な肩のラインに
白くて細い二の腕
そして、シーツで隠してもわかる胸の膨らみ。
その光景はどんなに腕立て伏せを続けても
消えることなく、ゾロの脳裏に焼き付いていた。
普段ゾロはナミが水着でいたり
ロビンが露出度の高い服を着ていても特に気にはしない。
こんなに心臓がうるさいのは相手がミドリだからか?
いや、いつもミドリは他の女2人に比べると割と露出控えめな服装が多い。
きっとそのせいだ。
寝顔も、寝起きの表情も見たことがなかっただけ。
こんなに胸が熱いのは、見慣れていないミドリの姿を見たからだ。
そうでないと
自分にとってミドリが特別ということになる。
昨日ミドリの告白を断った手前
そんなことになってしまったら
こんなに格好悪いことはない。
自問自答を繰り返しながら
脳裏に焼き付いたミドリの姿をかき消すようにトレーニングを続けていた。