彼女にしてください。
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前髪を撫でていると
安心したようにミドリは眠りに着いた。
——皆のことも大好きだけど
ゾロのそばが一番居心地がよくて…
安心できて……やっぱりゾロがいいって
思い知らされただけだった。
——やっぱり諦められないよ……
——まだ好きだよ。ゾロ。
素直にそう言って退けるミドリは
かっこいいヤツだと思った。
恋だとか愛だとかよくわかりもしねェくせに
自分には必要ねェ、旅には必要ねェ、と
目を向けようともしないおれより、よほど男前だ。
ここ数日、トレーニング中のおれのもとへ
こいつは来なくなった。
それどころか、話しかけてくることもないし
目も合わそうともしねェ。
その割に、ルフィやウソップ、コック共とは
今まで以上に楽しそうに話をしてやがる。
諦められないとか言ってたくせに
結局その程度だったのか、と少し腹も立った。
静かな展望室は落ち着かなかった。
ふとミドリがいつも座っていた場所に
無意識に目をやる自分がいた。
これはもう、そういうことなんだと自覚した。
だとしても、今更
おれもお前と同じ気持ちだとは言えるはずもなく
ただ時間だけが過ぎていった。
まだ、間に合うのなら
こいつが起きたら、一番にこう言ってやる。
「好きです。彼氏にしてください。」
こいつの目が覚めるまで
とりあえず今は、このままで。
…fin