First Love
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「………ん…」
ふと目が覚めると、医療室の天井が目に入った。
そういえば医療室で寝させてもらってたんだったっけ。
薬のおかげもあり、頭はだいぶスッキリしている。
その時
ドサッ——
何やら本が落ちる音がして、隣で誰かがびくっとした。
「いけねぇ、寝ちまってたか…」
その声に体が反応する。
「えっ、ゾロ?どうして…」
「起きてたのか。チョッパーが野暮用で…」
ゾロは少し罰が悪そうに頭をかきながら言った。
私も昨日のことがあったから少し気まずさがある。
「あの…ずっとついててくれたの?」
「まァな。寝ちまったけど。」
「…ありがとう。嬉しい。」
「っ……」
ふにゃっと笑う寝起きのミドリの顔に
ゾロは一瞬釘付けになった。
「お、もうこんな時間か。昼飯取ってくるから待ってろ。」
我に帰り、慌てて話題を変える。
「頭痛もだいぶいいし、私もう動けるから一緒に行くよ。持ってきてもらうの面倒だし。」
「今日は寝かしとけってチョッパーが言うんだ。いいからここで待ってろ。」
「…ありがとう。じゃあ待ってる。」
ゾロはあくびをしながら部屋を出て行った。
単純に嬉しかった。
心配してくれてるのか、罪悪感からなのか
それはわからないけど
好きな人が私を気遣ってくれてる。
それだけでもう十分だ。
彼女になんてなれなくても…
ーーーーーー
男部屋。
「…グー……」
「おいコック。ミドリに昼飯だ。」
「ん…お、もうそんな時間か。てめぇに言われちゃやる気出ねぇが…ミドリちゃんのためだ。」
伸びをしながらサンジは起き上がり
キッチンへと向かった。
ーーーーーー
「おい、別にそこで待ってなくても、出来上がったらおれがミドリちゃんの所へ持っていくぜ?」
「…いい。俺が行く。」
「……?」
なんとなくゾロは
寝起きのミドリの無防備な顔を
目の前のこの男にに見せたくない気持ちになっていた。