「待ってる」
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それが、まさかいきなり
こんなピンチになってしまうとは……
「……あいつら変に気遣いすぎだ。」
「サンジ君は最後まで反対してたけどね……」
皆でワイワイとしていた宴からは一転
私とゾロは今、島のホテルの一室で2人きり。
なぜこうなったのかと言うと
久しぶりに安全な島なので
のんびり一週間くらい滞在することになったこと
この前返り討ちにした敵の海賊から
たんまりと宝を奪ってお金持ちになったことから
滞在中は街のホテルに泊まることになり
気を利かせたナミの提案で
私たち2人が同室になったというわけだ。
完全に、酒に酔ったナミの悪ノリに
面白がった仲間たちが乗っかった結果だった。
そこまで広くもない部屋に
大きめのダブルベッドが存在感を放っている。
恋愛初心者で
生まれて初めてできた恋人と、ついさっき
ファーストキスを済ませたばかりの私には
この状況はあまりにもレベルが高すぎる。
「……もう遅ェし、寝るか。」
緊張を隠しきれない私をよそに
何を気にする様子もなく、あくびをひとつして
ゾロは布団をまくってベッドに寝転んだ。
「悪くねェ。」
いつもは男部屋のボンクで寝ているからか
ホテルのベッドが気に入ったようで
うつ伏せになって嬉しそうに笑うと
目を閉じ、シーツに顔を埋めている。
この状況、私はどうしたらいいんだろう。
他に寝るところはないし、隣に寝させてもらう?
ドキドキドキドキ。
心臓はさっきからどんどんうるさくなる。
「……寝ねェのか?」
視線だけをこちらに向けたゾロは
少し眠そうな目元に、服も乱れて
こんな無防備な姿はとにかく見たことがない。
ドキドキドキドキ。
隣に寝るなんて、絶対に無理!
「えっと…シャワー!浴びてくる!」
逃げるように浴室に飛び込んだ。
我ながらいい逃げ場だったと思う。
少し長風呂していれば
ゾロのことだ、私が出る頃には夢の中のはず。
服を脱ぎ、熱めのシャワーを浴びながら
一旦冷静に考える。
私は意識しすぎなのかもしれない。
きっとそうだよ。
今日付き合い始めたばかりの2人が
いきなり今日いたす、なんてことはない。
恋愛初心者だけど、きっとそうだと思う。
大丈夫。
ベッドも大きかったし
端と端ならあまり相手を気にせず眠れる。
でも、もしも……
もしも、ゾロがその気だったら……
想像する。
シャワーから出た瞬間
ベッドに押し倒されてあれよあれよと……?
待って。裸を見られることになるの?
相手はあのゾロだし
そんなことにはならないと思うけど
念のため、一応丁寧に、抜かりなく洗っておこう。
肌と肌が重なって
あの鍛え抜かれた体に抱き締められたり?
あぁ、そんなのドキドキしすぎて
どうにかなっちゃいそう。
想像しただけで顔が熱くなってきた。
……ていうか、なんかボーっとして……
あれ?視界が歪んで
景色が回る……
これって……
——ドサッ