可愛くない私とヤツの背中
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〜可愛くない私とヤツの背中〜
「………おかしいな。」
どうしてこんなことになったのか。
「あ?迷ったのか?」
「どう見ても迷子だね。」
はじめての島に到着して
船番のウソップとフランキーを残し
ほかのクルーで船を降りて散策に来た。
皆の後ろをついていく
ゾロの後をついてきたはずなのに
いつの間にか他の仲間達の姿はなくて
私とゾロ、2人だけが森の真ん中を彷徨っている。
「あいつらどこ行った?ちゃんとついてこねェで。」
「むしろちゃんとついて行かなかったのはゾロと私だよ。」
そんなにたくさん歩いてはいないはずなのに
どっと疲れが押し寄せる。
「戻ってみようか。このまま進んだらどんどん森の奥に入っていっちゃいそう。」
「そうだな。」
「だからゾロ!そっちじゃないってば!!」
あらぬ方向へ行こうとするゾロの上着を引っ張って止めようとしていれば
「やめてくださいっ!誰か!!」
少し離れた所から女性の声が聞こえた。
その瞬間ゾロは、早足で声がした方へ向かったので
私も後を追いかけた。
「こんな所で助けが来るかよ。」
「こりゃ上玉だ。この村の女で一番高く売れそうだな。」
そこでは綺麗な女性が2人の大柄な男に
捕まっているところだった。
「何してる。」
ゾロの低い声が響くと
全員の動きが止まった。
「た、助けてください!剣士さん!」
「なんだテメェ!」
「こんな森の奥に人がいるとはな。何してやがった!」
まさか迷子になってた、とは
さすがに言えないだろうな。
「その手を離せ。嫌がってるじゃねェか。」
静かにゾロが刀を抜くと
敵2人もそれぞれ刀と銃を出す。
「うるせェ。てめェには関係ねェだろ!」
「来るならさっさと来いよ!」
ザンッ——
一瞬で勝負はついた。