餅なんか焼かねェ
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〜餅なんか焼かねェ〜
夏の日差しが照りつける
サウザンド・サニー号。
船尾でゾロがあぐらをかいて座り、刀の手入れをしている。
そこへミドリはロビンに借りた本を手にやってきて、ゾロの隣へと座った。
「今日は暑いね〜!」
「あぁ、そうだな…だからあんまくっ付いてくんな。」
「へへへ。」
2人は仲間であり、恋人同士でもある。
船内でこのように並んでいるのは
よく見られる光景だった。
手入れを終えた刀を鞘に戻し
ゾロがふと隣に目をやると
夢中になって読書をしている彼女の姿。
おもむろに手を伸ばす。
ぷに。
「わっ!びっくりした!」
ゾロがミドリの二の腕を掴んだ。
「今日はここ出してんだな。」
「暑いからね。ノースリーブにしたんだよ。」
ぷに。ぷに。ぷに。ぷに。
「もう。そのくらいにしてよ。」
「思った以上に柔らかくてよ。」
「ゾロと違って無駄なお肉がついててすみませんね。」
「褒めてるんだろ。」
「それ全然褒めてないから。」
ぷに。ぷに。ぷに。ぷに。
「ねぇやめてってば。」
「気にするな。」
「本に集中できない!」
「集中力をもっと鍛えろ。」
ふとミドリはゾロの横に目をやる。
手入れが終わった刀一本と
手入れを待っている刀二本。
「鬼徹と秋水が順番待ちしてるよ。」
「おう、そうだった。」
うまく刀へと意識を向けて、ゾロの手を離させたミドリは、再び本に視線を戻す。