やさしいキス
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「ゾロ!ゾロ!」
あいつの声が聞こえて
胸をバンバンと叩かれる。
起きてはいるが、目は開けない。
「またこんな所で寝ちゃって、風邪引いちゃうよ?」
「ほっときなさいよミドリ。いつものことでしょ。」
「でも…」
ナミが通り過ぎる気配がした。
「…しょうがないなぁ。」
あいつも離れたかと思ったら
すぐにまた戻ってきて
同時に体に何かがかけられる。
「……余計なことすんな。」
「わ!ゾロ起きてたの!?ちゃんとベッドで寝なって、いつも言ってるでしょ?」
「お節介女。」
「お節介で結構です!」
せっかく持ってきたのに…と
ブツブツ文句を言いながらおれの隣に座り
はぎ取られたブランケットを畳むミドリ。
どうしておれは、こう悪態しかつけないのか。
あのアホコックみたいに
歯の浮くようなセリフは言いたくねェが
もう少し優しくできないものなのか。
まァ、そうしたところでこいつが
おれを好きになるかどうかは別の問題だが。
起き上がってミドリを見る。
大きな目に長いまつ毛。
いつも楽しそうに口角の上がっている唇。
おれより一回りも二回りも小さな体。
白くて細いけど肉感のある手足。
柔らかそうな胸元。
その全てをおれのものにしたい。
ゴクリと唾を飲み込む。
「何?何か変?」
視線を感じたのか、声をかけられて我に返る。
「なんでもねェ。」
罰が悪くなって立ち上がり、その場を去る。
あぶねェ。
もう少しで手が出るところだった。