First Love
お名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
向かい合って座り込んだまま
しばらくゾロの腕に抱かれていた。
ずっとそうしていたい、と思ったけど
ダイニングの方からは微かに仲間たちの話し声が聞こえて
急に恥ずかしさが込み上げる。
「ゾロ…あの、そろそろ恥ずかしいかな…」
「あァ、そうだな。」
名残惜しく思いながらも、そっと離れる。
「戻るか。」
「待って。皆のとこ戻る前にひとつお願い聞いて?」
「あ?何だ。」
またお願いか…と呟きながら立ち上がると
手を差し出してくれたので
私もその手を取って立ち上がる。
「私…ゾロの彼女になれたんだよね?」
「…まぁそうゆうことだな。」
「じゃあ…キスして?」
「きっ…なっ…」
「…恋人同士は……キスするものでしょ?」
言いながら恥ずかしくなってくる。
でも、どうしてもしてほしいから
熱くなる顔でゾロを見つめ続けた。
「いいか、あのエロコックがやるようなことを、そんないきなりおれに期待すんな。」
「…そっかぁ…まぁそうだよね。」
残念に思いながらも、ダイニングの方へ向き直ると
「……仕方ねぇな。」
ゾロは私の腕を掴んで
半ば強引に、自分の方へ向かせ
おでこにチュっと音を立ててキスをくれた。
「とりあえずこんなとこだろ。」
「………」
「だから自分から言い出しといて照れるのやめろ!こっちが恥ずかしくなるんだよ。」
「ありがとうございます…」
「いいから戻るぞ。」
そのまま手を繋いでダイニングへと戻った。
もちろん
仲間たちの注目を浴びたのは言うまでもない。
ーーーーーー
目つきが怖くて
自分勝手で
愛想がなくて
鈍感な男。
でも
強い心を持っていて
不器用だけど優しくて
誰よりも仲間思いで
一緒にいると一番安心する。
私が初めて好きになった人。
これからこの初めての恋は
いつまでも、どこまでも続いていく。
…fin