First Love
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私の笑顔を見ると、安心したような優しい顔になってポンポンと頭を撫でる大きな手。
久しぶりのゾロの手。
「…不安にさせて悪かったな。酒買いに行くぞ。」
「…悪いと思ってるならひとつお願いきいて?」
「あ?なんだよ。」
「その…手を繋ぎたいんだけど…」
「手?」
勘弁してくれ、というような表情で見られるも
私は負けじと頭を下げた。
「酒屋さんまででいいから。」
「そんなことしなくてももう置いてったりしねェ。」
「そうゆう意味じゃなくて!初めてこの街を歩いたとき、ゾロと手を繋いで歩きたいなって思ってたの。」
大きなゴツゴツした手で
右手を掴まれる。
「…こうか。」
「………」
「おい、自分から言いだしといて照れるのやめろ。」
「だって…嬉しくて…」
「いいから行くぞ。」
「ゾロそっち逆…」
「………」
ーーーーーー
私たちが船に帰る頃には
すでに仲間たちも戻っていて
サニー号はそのまま出港した。
「ゾロと何かあった?」
アクアリウムバーでくつろいでいると
ニヤニヤしながらナミに言われた。
「…え?」
「戻ってきてから機嫌がいいみたいだから。もしかして付き合うことになった?」
「それはないよ。仲直りした。喧嘩してたわけじゃないんだけどね。」
「な〜んだ、それだけか。」
「でも…ちゃんと考えてくれてるみたい。」
「なにそれ。教えなさいよ。」
ゾロに言われたことをナミに話す。
自然と顔が綻んだ。
「…なるほどね。待ってろってのが偉そうでムカつくけど…わかった!ちょっと強引に行きましょ。」
「…何するの?」
「サンジくんに協力してもらうの。」
「…どうやって?」
「いいから任せて。今日の夕食で決行するわよ。」
そう言い残すとナミは
サンジくんのところへ行ってしまった。
今はゾロが私のことをちゃんと考えてくれてるだけでいいんだけど。
でも進展したい気持ちももちろんある。
ナミに任せてみよう。