肌を重ねたなら
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昨日は——
攻撃を仕掛けてきた敵船を一網打尽にして
宝や食料を奪った。
そのまま宴になり、サンジくんが作ってくれた料理を食べながら、皆で一晩中飲んで騒いでいた。
宴中、いつもはウロウロしているルフィが
なぜか昨日はずっと私の隣に座っていてくれたのが嬉しくて
あまりお酒が得意でないのに、調子に乗ってたくさん飲んでしまった記憶がある。
でもやっぱり一番に潰れて
皆に心配される中、先に女部屋へと戻ったんだ。
そしてそのままベッドに入って眠っていたら
部屋に誰かが入ってくる気配がして
ナミかロビンだろう、なんて考えて
気にせず再び眠りにつこうとしたら
その誰かが私のベッドに入ってきて
寝ぼけたナミかな?と思ったけど
その割にはなんだかたくましい体で
私の上に乗っかってきて
重たいまぶたを開くと
それはルフィだった。
驚きのあまり声を出せず
酔っ払っていたのと、寝ぼけていたので
抵抗することもできず
その後はもうルフィにされるがまま。
ルフィはなんだかいつものルフィじゃないみたいで
見たことのないような男の顔をしていたことは覚えている。
私はずっとルフィのことが好きだった。
仲間のひとりとして、船長としてだけではなく
ひとりの男の人としてルフィに恋していた。
だからこの時のことは、私にしたら
夢だったとしても、そうじゃなかったとしても、
正直どちらでもよかった。
好きな人に触れられるのは
とても幸せなことだったし
気持ちのいいものだったから。
でも、朝起きて冷静になってみると
やっぱりいけないことだったと気付く。
ルフィも酔っ払っていたし
私も寝ぼけていたし
完全に一夜の過ちというやつだ。
恋人同士でもないのに
ああいうことは、やっぱりするべきではなかった。
どうして部屋に来たの?
どうして私を抱いたの?
どうして好きだなんて言ったの?
後からこんなにモヤモヤした気持ちになるなら
私はあの時、ちゃんとルフィを拒否するべきだったんだ。
ーーーーーー
「おはよう。ミドリちゃん。早起きだな。」
キッチンではサンジ君が朝食の支度を始めていた。
その横のダイニングでは
ナミとロビン、チョッパーが
昨夜の宴のまま、眠っていた。
ひとりひとりにちゃんと毛布がかけられているのは
サンジ君がやってあげたものだろう。
ナミとロビンが女部屋に来なくて本当に良かったと胸を撫で下ろす。
「サンジ君、おはよう。皆あのまま寝ちゃったんだね。」
「あぁ。他の奴らは甲板で寝てるよ。マリモは上で見張りしてるけどな。ただルフィの姿が見えねェんだが…まぁどっかで寝てるんだろ。」
「あ、うん。そうだね。」
「何か飲むか?」
「ありがとう。ホットミルクもらえる?」
「お安い御用だ。座って待っててな。」
カウンターに座って
サンジ君が作ってくれたホットミルクを飲む。
なんだか少し、胸のモヤモヤが
スッキリした気がした。