Crazy Love
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ルフィは急に真剣な顔つきになって
私に向き合う。
周りの空気が変わった。
「ずっと考えてたんだ。お前に言いたいおれの気持ち。」
「……うん。」
「好きだとか愛してるとかちゃんと言えってサンジに言われたんだけどよ…なんか違う気がして。」
「…そっか。」
それが朝からのあの態度。
でも…好きも愛してるも違うって…
私がルフィを想っているように
ルフィは私のことを想っていないのかも…
「で、やっとぴったりの言葉がさっき見つかったんだ。それをお前に言いに来た。」
ルフィは私の両肩を掴んで真っ直ぐに見つめる。
いつになく真剣な顔つきのルフィに
恥ずかしくて、顔が熱くなり
鼓動はドキドキと速くなった。
その空気に、周りにいたクルーたちは
居心地の悪さを感じているようで
「あの…私たちここにいていいのでしょうか?」
「こうなっちまったら仕方ねぇだろ。黙ってろ。」
「ルフィのやつ公開プロポーズか?」
「でも好きも愛してるも違うって…」
「なんだ?どうしたんだ?わけわかんねぇよ。」
コソコソと話をしている。
でもそんなのは気にならないくらい
ルフィがあまりにも真剣に私をみるものだから
私もしっかりとルフィと視線を合わせた。
「ミドリ…」
「…はい…」
「おれの子を産んでくれ!!」
「「「(え〜〜〜……)」」」
「え……」
それは全く予想できなかったセリフで
その場にいる全員が言葉を失う。
「サンジの言う、好きも愛してるもどうもしっくりこなくてよ。だって今さらそんなこと言っても意味ねェだろ。でもおれの気持ちを言わねェとミドリが苦しむって言うし…で、考えたらこれが一番のおれの願望なんだ。」
しししし、といつものあの屈託のない笑顔で
ルフィは嬉しそうに笑った。
「だからおれの子を産んでくれミドリ。な!」
「……うん…わかった!」
「「「(わかったの!!??)」」」
「ルフィの気持ちがわかって、私安心した。」
「そうか。よかったな!」
仲間たちのツッコミが聞こえてきそうだったけど
私は初めて聞いたルフィの想いに嬉しさを隠し切れず
満面の笑みをルフィに返した。
「まぁミドリが幸せならいいわ。」
「ルフィのやつ、やるじゃねェか。」
「ヨホホホ。さすがルフィさんですね〜。」
「プロポーズも通り越して子作り宣言か。めちゃくちゃだな船長。」
「人が恋をするのは子孫の繁栄のためと言われているわ。ルフィは誰よりも野性的だから、ミドリと出会って繁殖する本能が出てきたのね。」
「冷静に分析するな!」
「赤ちゃん産まれるのか!ルフィとミドリの!楽しみだな!」
「俺は寝るぞ。」
「おいゾロ!これでミドリはおれのもんだ!次また一緒に昼寝したらぶっ飛ばすからな!」
「わぁったよ。」
「解散だ解散。」
仲間たちが甲板を後にしたのを確認して
私はこっそりルフィの手を握った。
ゴツゴツとして熱い
男らしい手に、またドキドキした。
「ルフィ、私もちゃんと言いたかったの。」
「おう、なんだ。」
「大好き。ずっと一緒にいてね。」
「おう、任せろっ!」
その太陽のような笑顔を
これからも一番近くで見ていられますように。
密かにそう願った。
…fin