Crazy Love
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少しして
たまたま甲板を通りかかったのは
ウソップ、ブルック、チョッパーの3人。
「お、おいこれまずいんじゃねぇか?」
「そうですね!こんなところルフィさんが見たら…」
「怒るだろうな。ルフィはミドリが大好きだもんな!」
「起こすか?」
「でも気持ちよさそうですからね〜。このままにしてあげたいですね〜」
「そしたらゾロがルフィにやられちまうんじゃねぇか?」
3人の目の前には、甲板の柱に寄りかかり
盛大にいびきをかきながら眠っているゾロ。
そして、そのゾロの膝を枕にして気持ちよさそうに眠っているミドリの姿。
「とにかく、今ルフィは?」
「この時間ですから、おやつじゃないですか?」
「じゃあダイニングか。」
「…仕方ねェ。起こさないようにミドリをそっとゾロから離すしか——」
ウソップがミドリの肩に手をかけようとした瞬間
「そこに何かあんのか?」
3人の後ろにルフィが立っていた。
「ルフィ!だめだ!見るな!」
「これは何かの間違いなんだ!」
「ルフィさん是非落ち着いて、まず深呼吸を…」
3人の防御もむなしく
ルフィは間を割って入り
目の前でしっかりとそれを確認する。
「なんだこりゃーーーーーー!!!」
急にルフィの叫び声が耳を刺し
私はふと眠りから覚めた。
「う…耳が…」
「うるせェ…なんなんだ…」
見ると隣にはゾロがいて
私はその膝を枕に眠ってしまっていたようだった。
「あ、ごめんゾロ。私寝ちゃってて。」
「おう、気にすんな。」
2人して体勢を直すと
目の前に鬼の形相をしたルフィが立っていた。
「……ルフィ。」
ルフィの大声を聞きつけたのか
後からナミとフランキーがやってきた。
「どうしたってんだ、船長。」
「なんなのよ、急に…」
「おめぇら黙ってろ。修羅場だ。」
ルフィはゾロの胸ぐらを掴んだ。
「おいゾロ!何ミドリと仲良く昼寝なんてしてんだ!」
「あ?なんだやけに喧嘩腰だな。」
拳を握るルフィと刀に手をかけるゾロ。
大事になっては大変。
私は今にもゾロに殴りかかりそうなルフィの腕を掴んだ。
「ルフィ。ゾロは何も悪くないから!寝てるゾロの横で本読んでたら私も寝ちゃって。」
「だからなんだ。お前がおれ以外の男と昼寝なんて、そんなの許せねぇ。」
ミドリの手を離すとゾロの胸ぐらを掴むルフィ。
「一発殴らなくちゃ気が済まねぇ!ミドリはおれのだ!」
ルフィのその言葉に
私の中で何かがプツンと切れた。
「違う!私はルフィのものじゃない!!」
突然の私の大声に全員がシーンとなる。
「ちゃんと好きだとも言ってくれないくせに!!」
「………」
悩んでいたことを言ってしまった。
こんな形で言うつもりじゃなかったのに。
ちゃんと言葉で伝えてほしい。
ルフィの気持ちが知りたい。
ずっと抱えていた思いが溢れてしまった。
こんなふうに主張したのは初めてだからか、ルフィも少し驚いていた。
「ま、まぁまぁ。ミドリも落ち着け。ルフィも、いったん冷静になれよ。」
「そうだな。よくわからねぇが、ゾロにあたんのはお門違いのようだぜ。」
「そうか……そうだな。悪かった。」
ウソップとフランキーにうまくなだめられ
ルフィは怒られた子どものように謝った。