鈍感オトコと付き合う方法
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次の日。
朝食を食べ終えて甲板で本を読んでいると
当たり前のようにルフィが隣に来てくれて
足を組んで寝そべった。
「まだあと1週間もログ貯まらねェんだってよ〜暇だな〜。」
「そう?こんなゆっくりできるのも久しぶりだから、私は嬉しいけど。読書もはかどるし。」
「おれはもっと冒険がしてェ。」
日常の何気ない会話を交わす、幸せな時間。
ルフィとこうしていると、ひとり焦っている自分が恥ずかしくなるけど
やっぱりその手が私にのばされることはなくて
なんだか少し寂しいと思ってしまうのも否めない。
「2人で街へでも行ってきたら?」
どこからともなくナミが現れて
何やら企んでいるような笑みを浮かべている。
「街へ?」
「ミドリあんた、昨日一日船番だったし、行って来なさいよ。」
「おう!そうだな!船にいても暇だし、行くか!」
ナミの提案にルフィは嬉しそうに立ち上がる。
と、ナミが小さなメモを私にこっそり手渡すと
小声で耳打ちした。
「ここのホテル、一泊予約しておいた。」
「え……」
メモにはホテルの名前が書かれていた。
この島の港町にある
一番大きなホテルの名だ。
「ちょっ、待って!困るよ、まだこんな…」
「先へ進みたいんでしょ?2人で一晩過ごせば、いくらルフィでも我慢できないわよ。」
「でも……」
「もちろん、代金は自分たちで出してよね。」
ナミはヒラヒラと手を振って行ってしまった。
「おいミドリ!何してんだ!早く行こう!!」
何も知らないルフィはいつの間にか船から降りて
嬉しそうな笑顔で私を呼んでいた。
「……よし!」
もう、こうなったら勢いだ。
私はナミから受け取ったメモをポケットにしまうと
意を決してルフィの後を追った。