鈍感オトコを落とす方法
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甲板に出て海を眺める。
辺りはすっかり暗くなり
室内の窓から漏れる明かりだけが外を照らしていた。
「……変な態度とっちゃった…ルフィ、変に思ったかな…」
今日は2人で島へ行けて
これまでにないくらい、ルフィを近くに感じた
素敵な一日で終わるはずだったのに。
欲張った。
欲張ってしまったから
全く私を意識しないルフィの気持ちを
改めて思い知らされてしまった。
結局、彼を落とす方法なんてものはないんだ。
どこまでも自由なあの人に
私の気持ちを知ってもらうなんて
もうはっきり告白するほかない。
言えるだろうか。
いや、言いたい。今度こそ。
言ってしまえば、はっきりとフラれることになる。
それでも、私の気持ちを知って欲しい。
「ミドリ。」
後ろから想い人の声がして体が強張る。
「まだ飯残ってたぞ?もう食わねェのか?」
私が変な態度を取ってしまったのに
そこには触れず、相変わらずのルフィらしい言動に頬が緩む。
言ってしまおう。
フラれたっていい。
ルフィはきっと
全部受け止めてくれる。
「ルフィ。」
「おう、なんだ?」
振り返って、私より少し背の高い彼を見上げる。
真っ直ぐに。
「好きだよ。」
ルフィの大きな目が更に大きく開いて
珍しく、言葉を失っている。
「私、ルフィが好きだよ。」
もう一度言った。
伝われ。伝われ。
ルフィが笑った。
「おう。おれもミドリが好きだ。」