鈍感オトコを落とす方法
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ふと、あの雑誌を思い出す。
こんなことが書いてあった。
『さりげなくボディタッチをしてみましょう』
「………。」
前を歩くルフィの手に目が行く。
いや、さすがに手を繋ぐなんて無理。
でも限られた2人だけの時間。
このまま何もせずただ帰るのも悔しい。
私はそっとルフィの腕に手を伸ばした。
さりげなく。さりげなく。
二の腕に手をかける。
「なんだ?どした?」
ルフィが立ち止まり
あっけらかんとした返事が返ってきた。
「あ、あの…」
必死で言い訳を探す。
「ちょっと、疲れちゃったかな……」
あぁ、これは失敗だったかも……
これじゃ、ただのわがままな女だ。
「そうか!乗れよ!」
ルフィはししししと笑うと
そのまま目の前にしゃがんだ。
「サニーまでおぶってやる。」
「えっ……」
「悪かったな。歩かせすぎちまった。急ぐからよ、早く帰ってサンジの飯食おう。」
……すき。
危うく声に出そうだった。
それほど、想いが溢れた。
こんなふうに仲間を大事に
いつも真っ直ぐに全部を受け止めてくれる
ルフィが大好き。
私はそのままルフィの背中に乗り
甘えさせてもらうことにした。
急ぐという言葉のとおり
ルフィはサニー号に向かって真っ直ぐに走りだした。
細いわりに力強く私を包むルフィの腕。
私が乗ったくらいじゃビクともしない広い背中。
麦わら帽子から覗くえりあし。
ルフィが走る揺れに合わせて
ギュッと抱き付く。
その肩に顔を押し付ける。
「……ルフィ。」
「なんだ?」
好き。
言いたい。
大好き。
「……ありがとう。」
「おう!気にすんな!」
私の意気地なし。