肌を重ねたなら
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皆なかなか起きる気配がないし
サンジくんは朝食の仕込みで忙しそうだし
ひとりで時間を持て余していたので
溜めていた洗濯をすることにした。
じっとしていると、またモヤモヤと悩んでしまいそうだったから。
一通り干し終わってダイニングに戻ると
皆が順番に起きてきていた。
「ミドリおはよ。体痛ーい。私もちゃんと部屋で寝れば良かったわ。」
「ふふふ。でも昨日は久しぶりの宴で楽しかったわね。」
「うん!私も楽しくてつい飲み過ぎちゃったよ。ナミ、後でマッサージしてあげるね。」
「さんきゅー。」
カウンターでコーヒーを飲むナミとロビンに並んで座る。
と、ドタドタと足音が近付いてきたかと思うと
思い切りダイニングの扉が開いた。
現れたのは案の定、ルフィだった。
「ミドリ!昨日は悪かった!あと服着せてくれたんだな!ありがとな!」
急に現れたルフィによる、わけのわからない発言に
私以外の全員が頭の上にハテナマークを浮かべている。
そして最初に突っ込んだのはサンジ君だった。
「ルフィてめェ!昨日ミドリちゃんに何かしやがったのか?服着せてくれたってどういうことだ!?」
「あ?だからよォ——」
「何でもないの!!」
嘘がつけないルフィのことだ。
うまく誤魔化してくれるとは思ってなかったけど
ここまで大っぴらにするとは思わなかった。
私はこれ以上余計なことを言わないように
ルフィの言葉を遮った。
「昨日ね、ルフィが間違えて女部屋に入ってきて、もう半分寝てたから、私のベッドを貸したの。酔っ払ってたんだねーきっと。だから私はナミのベッド借りちゃった!ごめんね?」
「うん、まぁ、それは全然構わないけど。」
「で、朝起きたらルフィったら上着着てないもんだから。寝ぼけて脱いじゃったんだねーきっと。だから落ちてた服を着せておいたの。それだけ!」
「まぁ酔っ払ってたのなら仕方ないわね。」
「ほんと、ルフィのやりそうなことだわ。」
「なんだよ、そういうことかよ。酔っ払ってたからって、よくもミドリちゃんのベッドで……」
サンジ君は悔しそうに頭を抱えていたかと思うと、勢いよく顔を上げてルフィを指差す。
「てめェルフィ!二度とレディ達の部屋に勝手に入るんじゃねェぞ!?」
「おう、わかった。でもよォ——」
「ルフィ!お腹空いたでしょ!?朝ごはんにしよう!サンジ君、手伝うね!」
「そうだな!そういや腹減ってたんだ!飯にしよう!」
「ありがとうミドリちゃん。これ運んでくれるか?」
「うん!」
私の嘘に不思議そうな顔をするルフィを尻目に
無理やり話題を逸らした。
そして仲間たち全員がダイニングに集まり
朝食を食べ始める頃には
この話題はすっかり忘れ去られていた。