久しぶり~イケブクロ~
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久しぶりに顔を合わせた私たちは、互いに視線を逸らすことなく見つめ合っていた
時間にして数秒だろうが、私にはとても長く感じた
『少し話そっか』
私から声をかけると、一郎君は静かに頷いた
コンビニの駐車場で私は愛車(バイク)に寄りかかりながら目の前に立つ一郎君と向き合っている
『「……」』
何から話してよいものか
コンビニから出てかれこれ2~3分。どちらも無言のままだ
一郎君は、先程から下を向いており、表情が読み取れない
このままでは、らちが明かない
私から話しかけるか…
『あーっと、いちr、んぐっ』
話しかけようとした途端、突然抱きしめられた
変な声が出たことは置いておいて欲しい
顔が一郎君の胸に埋まり少しだけ息苦しい
どうかしたのかと聞こうにも声がくぐもってしまう
せめて、話が出来る分だけの隙間が出来ないものかと手で軽く胸を押すと少しだけ離れた
が、しかし
またしても、ギュッと抱き寄せられた
今度は胸に埋もれたりはしなかったが、お互いの肩に頭を乗せ合うような体勢になった
一郎君の髪が首元に当たってくすっぐったい
うんともすんとも言わない一郎君の背に手をまわし、なんとなくぽんぽんと叩いてみた
『…一郎君?』
どうしたのという意味も込めて名を呼ぶとさらに力を込められるだけで何も言ってくれない
こんな状況をどう対処していいものか分からないので、一郎君が話してくれるのを待つことにした
「…なぁ」
と、耳元で元気のない声で呼ばれた
『ん?何?』
「…半年もどこに行ってたんすか?……」
あぁ、そのことか。と、納得した自分がいた
6ヶ月前といったら、確か、
『長期間の依頼が入ってきてね。海外に行ってたんだ』
そう。半年前の夏、突然事務所に電話と大量の資料と思われるFaxとメールが送られてきて、海外のある組織に潜入し情報とそこで使われているであろう薬物を奪ってきてほしい。という依頼が入ってきたのだ
私の仕事は情報を売ることが本職だが、基本依頼されれば色々なことをやっている
情報屋と言いながらも最近では何でも屋のようになってきているが気にしてはいない
しかし、今回の内容は危険が伴うもので、すぐに決められるようなものではなかったが、電話の依頼主から笑えてしまうくらいの依頼金を提示されてしまい、二つ返事で了承してしまった
その期間が6ヶ月ということでその間は海外で暮らしていたのだった
ということを説明すると、そうだったのかと、安堵の声が聞こえてきた
『そういえば、いないことを知ってたってことは私の事務所に来たの?何か用事でもあった?』
と聞くと、
「マイクの整備、頼みたかったのと、その……」
『ん?』
「新しいチーム、組もうと思ってるんすけど、その相談に乗ってほしくて…」
な、らしい
『ご、ごめんね?そんな大事な時にいなくて。マイクは?調子悪くなったの?』
「いや、いつでも使えるように予備の方も見てもらおうかと思って」
これは大変だ。今すぐにやってあげないと、色々やばくないか?うん。
心配かけた上にそんな大事な時にいなかった自分に嫌気が差した
『うん。今すぐに見よう。この後時間ある?』
と、問いかけると勢いよく顔をあげ
「マジっすか!!お願いします!」
と満面の笑みが視界に広がった
そういえば、まだ19歳だもんなぁ
うん。可愛い…
マイクは家にあるとのことでどうせなら一郎君の弟君達にも会いたくなったのでお邪魔することにした
ちなみに、整備に必要な道具は常に持ち歩いている
何故かって?
んー……それはそのうちわかるさ^^