番外編
大野さんから解放されたのは、空が明るくなり始めた頃で
服を着る体力もなく、俺達は裸のまま泥のように眠った。
目を開けると、俺の方を向いて寝ている大野さんの顔がすぐ近くにあって
その気持ち良さそうな寝顔に、ホッとしたのも束の間
腰の鈍い痛みとともに、俺は昨日の事を思い出した。
行為の最中、大野さんはずっと好きだって言ってくれていて
普段、お互いにそういう言葉を繰り返すことはなかったから
とても新鮮で、気持ちが高ぶった。
自分の想いが好きだという一言で伝わるとは思えないけど
幸せそうで泣きそうな大野さんを見て、その言葉も大事なんだなって、改めて思った。
寝顔はこんなに可愛いのに、昨日はしっかりスイッチ入ってくれちゃってさ。
何となく悔しくなって、俺はその頬を突っついてみた。
「・・ん~・・。」
うめき声を上げたけど、大野さんは目を覚まさない。
面白いなあ。
いつ起きるんだろ。
さらに顔を触って遊んでいると、ふいに大野さんの右手が俺の身体に触れた。
その手は俺の位置を確認すると、がばっと俺を抱え込んだ。
大野さんに抱きしめられた状態で、俺はしばらく動けなかった。
これって、無意識?
・・・何だかなあ。
何とも言えないくすぐったい気持ちでいっぱいになる。
そのまま寝顔を眺めていると、大野さんがゆっくりと目を開けた。
俺の顔を見て、嬉しそうに微笑む。
「・・おはよ・・。」
「おはようございます。」
「・・ニノを抱きしめてる夢見てたら、ニノがいた・・。」
大野さんは眠そうに目を擦りながら、むにゃむにゃと言う。
その仕草が可愛くて、笑ってしまう。
あの最中の大野さんは、最高にカッコ良くて、男らしくて、強引で
でも次の日起きると、いつもの可愛らしい大野さんがいて
もう毎回なんだけど、そのギャップに驚かされる。
「・・身体、平気?」
「多分、大丈夫だと・・。」
起き上がろうとして、俺は思わず顔を顰めた。
まあ、これもいつものことだ。
大野さんは加減を知らないらしく、全開で俺を抱くから
俺の体力では、次の日が休みじゃないと相手ができない。
それだけ夢中になってくれるのは嬉しいんだけどね。
「あ、やっぱり辛いよね?」
「・・やりすぎたという意識は、あるんですね?」
「・・・ごめん。」
ちょっと睨んでやると、大野さんはしゅんとして謝ってくれた。
そんな怒ってるわけじゃないけど
これもいつもの流れだから
そこまで思うと、何だか急に可笑しくなってきた。
「ふははは。」
「何?どうしたの?」
突然笑い出した俺に、大野さんはびっくりしている。
「いや、この会話も毎回だなって思って。」
「・・そういや、俺いつも次の日謝ってる。」
「でしょ?」
「ニノの反応見てたら、途中で理性が飛んじゃうんだよね。」
「は?」
悪びれる様子もなくそう言った大野さんに、俺は何も言い返せなくて
二人で顔を見合わせて笑った。
いつものことが、こんなにも愛おしい。
これも全て大野さんのおかげだ。
大野さんが俺を好きでいてくれて
俺の好きな大野さんでいてくれるから
今は恥ずかしくて言えないけど、いつかこの感謝の気持ちを伝えてあげよう。
そしたら、多分ものすごく驚くだろうな。
服を着る体力もなく、俺達は裸のまま泥のように眠った。
目を開けると、俺の方を向いて寝ている大野さんの顔がすぐ近くにあって
その気持ち良さそうな寝顔に、ホッとしたのも束の間
腰の鈍い痛みとともに、俺は昨日の事を思い出した。
行為の最中、大野さんはずっと好きだって言ってくれていて
普段、お互いにそういう言葉を繰り返すことはなかったから
とても新鮮で、気持ちが高ぶった。
自分の想いが好きだという一言で伝わるとは思えないけど
幸せそうで泣きそうな大野さんを見て、その言葉も大事なんだなって、改めて思った。
寝顔はこんなに可愛いのに、昨日はしっかりスイッチ入ってくれちゃってさ。
何となく悔しくなって、俺はその頬を突っついてみた。
「・・ん~・・。」
うめき声を上げたけど、大野さんは目を覚まさない。
面白いなあ。
いつ起きるんだろ。
さらに顔を触って遊んでいると、ふいに大野さんの右手が俺の身体に触れた。
その手は俺の位置を確認すると、がばっと俺を抱え込んだ。
大野さんに抱きしめられた状態で、俺はしばらく動けなかった。
これって、無意識?
・・・何だかなあ。
何とも言えないくすぐったい気持ちでいっぱいになる。
そのまま寝顔を眺めていると、大野さんがゆっくりと目を開けた。
俺の顔を見て、嬉しそうに微笑む。
「・・おはよ・・。」
「おはようございます。」
「・・ニノを抱きしめてる夢見てたら、ニノがいた・・。」
大野さんは眠そうに目を擦りながら、むにゃむにゃと言う。
その仕草が可愛くて、笑ってしまう。
あの最中の大野さんは、最高にカッコ良くて、男らしくて、強引で
でも次の日起きると、いつもの可愛らしい大野さんがいて
もう毎回なんだけど、そのギャップに驚かされる。
「・・身体、平気?」
「多分、大丈夫だと・・。」
起き上がろうとして、俺は思わず顔を顰めた。
まあ、これもいつものことだ。
大野さんは加減を知らないらしく、全開で俺を抱くから
俺の体力では、次の日が休みじゃないと相手ができない。
それだけ夢中になってくれるのは嬉しいんだけどね。
「あ、やっぱり辛いよね?」
「・・やりすぎたという意識は、あるんですね?」
「・・・ごめん。」
ちょっと睨んでやると、大野さんはしゅんとして謝ってくれた。
そんな怒ってるわけじゃないけど
これもいつもの流れだから
そこまで思うと、何だか急に可笑しくなってきた。
「ふははは。」
「何?どうしたの?」
突然笑い出した俺に、大野さんはびっくりしている。
「いや、この会話も毎回だなって思って。」
「・・そういや、俺いつも次の日謝ってる。」
「でしょ?」
「ニノの反応見てたら、途中で理性が飛んじゃうんだよね。」
「は?」
悪びれる様子もなくそう言った大野さんに、俺は何も言い返せなくて
二人で顔を見合わせて笑った。
いつものことが、こんなにも愛おしい。
これも全て大野さんのおかげだ。
大野さんが俺を好きでいてくれて
俺の好きな大野さんでいてくれるから
今は恥ずかしくて言えないけど、いつかこの感謝の気持ちを伝えてあげよう。
そしたら、多分ものすごく驚くだろうな。