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余裕がないと言っていた割に、大野さんは手慣れていて
俺の快感は、あっという間に引き上げられた。


「・・や・・っ・・・。」

「逃げるなって。」

「・・・ん・・でも・・イキそう・・だからっ・・・。」


大野さんは俺の後ろの孔を指で掻き回しながら、片方で俺のモノを扱いていて
さらに首筋に噛みつくような強いキスを繰り返すから
俺はもうすぐにでもイキそうだった。


「イッていいよ?」


そう大野さんは言うけど
自分だけ先にイッてしまうのは、悔しい。


「・・・一緒がいい・・。」


首を横に振ってそう言うと、大野さんが苦笑した。


「煽るなって。手加減できなくなるから。」

「・・しなくて・・いいから・・。」

「知らねえからな。」


怪しげに笑った大野さんは、最高に色っぽかった。

何だ、こんな表情もできるんだ。
初めて見たな。

普段とは違う大野さんの表情に、胸が高鳴った。


「・・ニノ。入れるよ?」


大野さんは俺をうつ伏せにして、耳元で囁いた。
その掠れた声と吐息に、腰の辺りがゾクゾクする。


「・・あっ・・あああっ・・・。」


大野さんのモノが俺の中に入ってきた。
強烈な快感とともに、欲求が満たされた満足感が沸き起こる。

俺は、ずっとこうしたかったんだ。
心も身体も、大野さんと繋がりたかった。

圧倒的な存在感を感じながら、そう思った。
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