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昼休みが終わって部屋に戻ると、櫻井課長が大野さんと笑いながら話をしていた。

この二人、本当に仲良いな。
お互い分かりあって信頼してるっていうのが、周りで見てても感じられる。

ふと櫻井課長が俺を見て、思い出したように言った。


「あ、二宮くん。今週の金曜日は、予定開けといてね。」

「え、何でですか?」

「メンズ部の飲み会。俺、幹事なんだよ。」


櫻井課長によると、メンズ部の全ての課が参加する大規模な飲み会らしい。
毎年、年度末の3月に開催されているそうだ。

酒もあんまり強くないし、そういう飲み会って疲れるんだよな。
断れるのかなあ。

ダメ元で櫻井課長に断りを入れてみる。


「俺、ちょっと予定があるんですけど。」

「ダメ。強制参加だから。」


断るなんて無理だよというように、櫻井課長はきっぱりと言った。

やっぱりな。
何で強制参加な飲み会とかが存在するんだろ。
ああ、潤くん嫌な顔するだろうな。

勤めている以上断りきれないのも分かっていたから、俺はそれ以上言うのを止めた。


「ニノ。」


櫻井課長が部屋から出て行った後、大野さんが俺を呼んだ。

昼休みの後は昼寝の時間だ。
この後の予定を確認して、大野さんにブランケットを渡す。


「14時から会議なんで、後30分で起こしますよ。」

「あ・・うん。」


大野さんは、何か言いたそうにしながらも、俺からブランケットを受け取った。
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