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智と別れて、もうすぐ一ヶ月が経つ。

世間はクリスマスムード一色で、恋人たちが色めき立っている。

俺は次の恋を探す気力もなく、ただひたすらにポーカーフェイスを気取り続けている。


「次、ニノとリーダーだよ。」

「・・・へいへい。」


戻ってきた相葉さんと入れ違いで、しぶしぶ楽屋を出る。

何たってツライのは、ツーショットの撮影。

もっと近づいてとか
肩組んでとか

好き放題言われるからな。


メンバーには何も言わなかったけど
俺たちの様子がおかしいことは、さすがに気付いたようだった。


智と別れてから、一週間後。

嘘くさい笑顔を貼り付けた翔さんに呼び出された。


「智くんと喧嘩でもした?」


口調はいつもの感じだったけど、明らかに怒っているようだった。

智は・・・・翔さんの前で泣いたんだろうか。


「・・・別に。」


あの時は、まだ別れたなんて言える心境じゃなかったから
そう答えるのが、精一杯だった。


半月後。


「あの人と別れたんだって?」


収録の合間に、したり顔の潤くんが耳打ちしてきた。

智が・・・・潤くんに喋ったんだろうか。


「・・・だから?」


事実を認めない訳にもいかず、精一杯の強がりでそう言うと


「じゃ、俺が落としてもいいんだよな?」


わざわざ挑発するように、潤くんがニヤリと笑った。


「・・・お好きにどうぞ。」


何とか普通に返せたのは、智は落ちないだろうと思ったからだ。


別れてこの方、智とろくに喋っていない。

目も合わせていない。

智がいつも悲しそうにしてるのも知っている。


だから
智が次選ぶのは、きっとメンバー以外の人だろう。

・・・・そう思いたかった。




 
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