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結局、俺は相葉ちゃんを病院に連れて行く事にした。

そこまで世話をする必要はないかなと思ったんだけど


「大ちゃんの事、殴ってごめんね。」


そう言った相葉ちゃんが、ひどく傷付いているような気がして
何だか放っておけなかった。


「無理しないで、掴まれよ。」

「いいよ。歩けるから。」

「かなり腫れてるけど。」

「大丈夫だって・・・うっ。」


右足に体重をのせた途端、相葉ちゃんは顔を顰めて座り込んだ。

まあ、それだけ腫れてれば、かなり痛いんだろうなって思う。

骨に異常がないといいんだけど


「ほら。大丈夫じゃないんだって。」


左側から腕を差し入れて強引に身体を支えると、やっと相葉ちゃんは大人しくなった。

俺より少し身長の高いこの人を支えて、ゆっくりと階段を下りる。

やっと1階まで下りた所で、少し休憩しようという話になった。

ペットボトルのお茶を飲みながら、俺は気になっていた事を聞いてみる。


「・・・それ、私服じゃないよな?」

「あ、そうだ。忘れてた。」


自分の着ている服を見て思い出したように、相葉ちゃんは携帯電話を取り出した。

どうやらバイト先に電話してるようだ。

彼が着ているのは、どう見ても居酒屋の制服で
荷物も持っていないから、店から走ってきたんだろうなって

そこまで考えて、憂鬱になった。

相葉ちゃんがバイト先から走ってきて、大野さんを殴ってしまうような理由。

もう、そうなると
思い当たるのは、一つしかない。

・・・ニノ絡みって事か。
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