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相葉さんは、断固として俺を抱く気はないみたいで
何でこんな状況で、そんな事が出来るんだって不思議に思う。


「相葉さんを好きになる可能性がなかったら?」

「努力するよ。」

「努力しても、駄目だったら?」

「待つよ。」

「どれだけ待っても、駄目だったら?」

「気が済むまで待つよ。」


ずいぶん可能性が低いなあなんて、相葉さんは笑ってたけど
俺の顔を見て、慌てたような表情になった。


「わ、ごめん。ニノ。俺、何かマズイ事、言った?」

「・・・俺は待てなかった。怖くて怖くて、待てなかった。」


もう半年分位泣いたと思ってたのに、俺の目からは涙が流れ落ちていた。

好きな人には、自分を好きになってほしい。
セックスするのは、それからがいい。

純粋にそう考えている相葉さんが羨ましくて
全く逆の経路を辿ってしまった自分が
ひどく汚く思えた。


「・・怖いのは当然だよ。待てなかったのが悪いって言ってるんじゃないよ?」

「・・うん。」

「大ちゃんの事、本当に大好きだったんだね?」

「・・・うん。」

「今までずっと頑張ってきたね。」


この4年間、大ちゃんとの関係を続けるのに必死だった。

出来るだけ大ちゃんの負担にならないように
俺の気持ちがバレないように

大ちゃんを好きだっていう気持ちを、押し殺し続けてきた。

そんな俺を認めてくれるような優しい言葉が心に響いて
相葉さんの胸に縋りついて、子供のように声をあげて泣いた。
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