覚醒
あれから十年。
ララはすくすく成長し、少しお転婆ではらあるが愛らしい少女へと変貌していった。
美しい美貌を持ち、クルー達はその美貌に魅了されるが後ろ盾にマルコがいるせいだろう。
誰も彼女に手を出そうとはしない。
白ひげとマルコに寵愛されたララに手を出せば、その先は地獄が待っている。
それがわかっているから無闇にちょっかいを出せないのだろう。
本人は全く気づいていないのだが。
『………。
(…ここならバレないかな…)』
とある日の昼過ぎ。
ララは一番隊の倉庫に身を潜めていた。
とある人物から彼女は逃げて倉庫にいる。
だが、ララは気づかない。
人の気配が近づいていることに。
「……見つけたよぃ」
『あ』
「ったく。ちょこまか動きやがって…!」
『えへへ…』
頭上から聞こえた聞き慣れた声。
マルコだった。
眉間に皺を寄せてララを見下ろしている。
彼女は彼から逃れるために倉庫で身を潜めていた。
「薬、まだ飲んでねェだろぃ」
『……いらない』
「いらねェじゃねェんだよぃ。治るもんも治らねェだろ」
『もう治ったもん!』
「治りかけだろぃ。ちゃんと治すんだ」
『いや!』
「………しょうがねェ奴だよぃ…」
ララは数日前、風邪をひいてしまった。
二日ほど寝込むくらい重症に。
マルコは一番隊隊長でもあるが、船医でもある。
だから彼には風邪を完治させる責任があった。
だが、あいにく彼女は大の薬嫌い。
こうして倉庫に身を潜めていたのもマルコから強制的に飲まされる薬から逃れるためだった。
動けるまでに回復したララは毎回、薬の時間になるとこうして逃げ回る。
その度に彼は彼女を探し回っていた。
マルコの苦労に同情せざるを得ない。
このままでは埒があかない、と判断した彼は身を縮こませたララの小柄な身体を強引に肩に担いだ。
まるで荷物を運ぶように。
『わっ…!な、なに…!?
降ろしてよ、マルコ!』
「うるせェよぃ」
当然、ララは驚いてジタバタ暴れて肩から降りようと試みる。
だが、男女の力の差は大きい。
ビクとも動けないよう。
マルコは彼女の言葉を無視してスタスタ、と倉庫を出て甲板を通り過ぎていく。
向かう先はマルコの自室の隣にあるララの部屋だ。
『いや——!!
助けて——!!』
声だけ聞くと今から強姦される直前の少女の悲痛な叫び声だった。
だが、実際は違う。
薬から逃げたくて逃れようとする我儘少女の叫びだ。
救いの手を差し伸べる者は誰一人いない。
マルコはララの悲痛な叫びを気にすることなく、甲板を通り過ぎ、彼女の部屋に辿り着くとようやく肩からララを降ろした。
半ば強制的に彼は彼女をデスクの椅子に座らせる。
逃げ道はない。
デスクの上には水の入ったコップと禍々しい程、深い緑色した粉末の薬が置いてある。
彼女は表情を歪めた。
マルコに視線を向けると無言の圧が凄い。
早く飲め、と目が訴えている。
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ララはすくすく成長し、少しお転婆ではらあるが愛らしい少女へと変貌していった。
美しい美貌を持ち、クルー達はその美貌に魅了されるが後ろ盾にマルコがいるせいだろう。
誰も彼女に手を出そうとはしない。
白ひげとマルコに寵愛されたララに手を出せば、その先は地獄が待っている。
それがわかっているから無闇にちょっかいを出せないのだろう。
本人は全く気づいていないのだが。
『………。
(…ここならバレないかな…)』
とある日の昼過ぎ。
ララは一番隊の倉庫に身を潜めていた。
とある人物から彼女は逃げて倉庫にいる。
だが、ララは気づかない。
人の気配が近づいていることに。
「……見つけたよぃ」
『あ』
「ったく。ちょこまか動きやがって…!」
『えへへ…』
頭上から聞こえた聞き慣れた声。
マルコだった。
眉間に皺を寄せてララを見下ろしている。
彼女は彼から逃れるために倉庫で身を潜めていた。
「薬、まだ飲んでねェだろぃ」
『……いらない』
「いらねェじゃねェんだよぃ。治るもんも治らねェだろ」
『もう治ったもん!』
「治りかけだろぃ。ちゃんと治すんだ」
『いや!』
「………しょうがねェ奴だよぃ…」
ララは数日前、風邪をひいてしまった。
二日ほど寝込むくらい重症に。
マルコは一番隊隊長でもあるが、船医でもある。
だから彼には風邪を完治させる責任があった。
だが、あいにく彼女は大の薬嫌い。
こうして倉庫に身を潜めていたのもマルコから強制的に飲まされる薬から逃れるためだった。
動けるまでに回復したララは毎回、薬の時間になるとこうして逃げ回る。
その度に彼は彼女を探し回っていた。
マルコの苦労に同情せざるを得ない。
このままでは埒があかない、と判断した彼は身を縮こませたララの小柄な身体を強引に肩に担いだ。
まるで荷物を運ぶように。
『わっ…!な、なに…!?
降ろしてよ、マルコ!』
「うるせェよぃ」
当然、ララは驚いてジタバタ暴れて肩から降りようと試みる。
だが、男女の力の差は大きい。
ビクとも動けないよう。
マルコは彼女の言葉を無視してスタスタ、と倉庫を出て甲板を通り過ぎていく。
向かう先はマルコの自室の隣にあるララの部屋だ。
『いや——!!
助けて——!!』
声だけ聞くと今から強姦される直前の少女の悲痛な叫び声だった。
だが、実際は違う。
薬から逃げたくて逃れようとする我儘少女の叫びだ。
救いの手を差し伸べる者は誰一人いない。
マルコはララの悲痛な叫びを気にすることなく、甲板を通り過ぎ、彼女の部屋に辿り着くとようやく肩からララを降ろした。
半ば強制的に彼は彼女をデスクの椅子に座らせる。
逃げ道はない。
デスクの上には水の入ったコップと禍々しい程、深い緑色した粉末の薬が置いてある。
彼女は表情を歪めた。
マルコに視線を向けると無言の圧が凄い。
早く飲め、と目が訴えている。
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