第二十五話『入れ、寮!』
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共同スペースで男子陣が話している中、現れたのは1-Aの女子陣だ。
どうやら部屋の荷造りが終わった所らしい。
「あのね!今話しててね!
提案なんだけど!
お部屋披露大会、しませんか!?」
その提案に影を落としたのは出久、常闇殿、峰田殿。
………見られて困る様な部屋なのだろうか?
というより……。
「お部屋披露大会?」
そんな事今まで生きてきて一度もした事が無いが、同年代の部屋なんて焦凍くらいしか見た事ないな…。
心を小さく弾ませながら、まずは2階の面々を見る事に。
「わああダメダメちょっと待っーー!!!」
出久の制止は余り効果を成さず、扉が開かれてしまう。
そこには見渡す限りのオールマイト先生が…人形や貼り紙、赤・青・黄の色合いが目を刺激する。
「……出久らしいな。」
「オールマイトだらけだ、オタク部屋だ!!」
「憧れなんで…、………恥ずかしい…。」
上鳴殿や瀬呂殿はこの催しにたじろぎつつも、何だか楽しそうにしていた。
「フン、下らん…。」
扉に寄り掛かり、そう呟くのは常闇殿であり、その寄り掛かっている扉が常闇殿の部屋へと続くものだと理解した芦戸殿と葉隠殿に、二人がかりで退かされてしまった。
「黒!!怖!」
「貴様ら…」
扉の向こうにあった部屋は、黒を中心としたもので髑髏や剣などが置かれた部屋だった。
切島殿は壁に飾られていた根付見つけ、懐かしそうにしている。
出久はそれとは別で、出入口付近にある大剣を戦きながら眺めていた。
俺はと言うと…。
「……ベッドの羽毛がふかふかしている…。」
勝手ではあるがベッドに腰掛け、黒い羽の様な掛布団に感動していた。
「ぐッ…!!」
その様子を見た常闇殿は何故か胸を抑えていたが、最終的には追い出されてしまった。
さて、隣は先程と打って変わってとても眩しい部屋だった。
部屋の中にミラーボールが2つも設置され、中々落ち着かない雰囲気の青山殿の部屋は、皆の想定範囲内だった様だ。
……まぁ、俺もその1人だった訳だが。
峰田殿の部屋は……皆の危機管理能力が働いたのか、一切近寄る事は無かった。
3階に上がり、尾白殿の部屋に入ると皆が口々に「普通だ」「普通だ!」と感想を述べる。
ふむ、確かに余り飾り気は無いが、実用性のある良い部屋だな。
「この櫛で尻尾の毛を梳かしているのか?」
「あ、あぁ。そうだよ。髪もそれでやってる。」
机に置いてあった櫛を尾白殿に見せる。
あのふさふさな毛はこうして出来ているのだな。
尾白殿のマメな一面を発見した。
次に見たのは天哉の部屋。
天哉の几帳面らしい所が前面に出た、難しそうな本が沢山ある部屋だった。
ベッドの脇に本棚があるが、地震等で本が崩れそうで心配だ…。
そして更に目を引くのは、破損等を想定して同じ眼鏡をずらりと備蓄している棚である。
少し気になって眼鏡の1つを手に取り、掛けてみたが矢張り度が合わず直ぐに外した。
「大和君、眼鏡も似合うね!」
「む?あぁ、有難う出久。」
ちゃっかりと出久に見られていた様だ。
さて、お次は上鳴殿の部屋だな。
これはまた、色々な物があるがお洒落な上鳴殿らしい。
「チャラい!!」
「手当り次第って感じだナー。」
「えー!?よくね!?」
あれは何に使うものだろうか…と興味が惹かれる物も幾つかあったが、あとで上鳴殿に聞いてみよう。
その後に訪れたのは口田殿の部屋だ。
何とそこには兎がいた。
「ウサギいるー!!可愛いいい!!」
ペット大丈夫なのだな、この寮…。
じぃ、と見ていたら麗日殿に西椋君も触る!?と言われ、恐る恐る触れてみる。
「…おぉ…!ふかふかだ…!」
白兎の毛並みはとても良く、大切に飼われている事が分かる。
赤い瞳と見つめ合っている所で、隣からパシャッと音が聞こえた。
目線をその方に移せば、焦凍や出久…それから、常闇殿がスマホを構えていた。
「……何をしてるんだ?」
「いや、ごめん!なんか手が勝手に!!」
「緑谷、後でそれ見せてくれ!」
切島殿の申し出に慌てた様子の出久は、後でね!等と言っている。
…否、まずは…撮られた本人に許可を得ろと…。
そうして3階まで見終えた訳だが、一部からは釈然としないと言った声が上がる。
まぁ、あれ程好きに言われていればそうだろうな。
主に峰田殿の扇動によるものだが、話の流れで何故か女子陣の部屋も見る事に。
所謂、第一回A組ベストセンス決定戦、だそうだ。
焦凍を含む男子の半分は、とても興味無さそうにしている。
俺も女子の部屋に入るのは、何だか気が引けるな…。
「えっとじゃあ、部屋王を決めるってことで!!」
どうせ峰田殿の策略なのだろうが、言われっぱなしだった面々と、お祭り事が好きな芦戸殿の賛成によって、この後女子の棟にも行く事になる。
それより俺は眠気が顔を出しているから、早めに終わらせて欲しい…。
4階へと上がり、先に寝てしまっている勝己は抜かして切島殿の部屋から見る事になる。
扉の先には、熱気が伝わってきそうな程の赤・赤、そして炎。
中央のサンドバッグと壁に貼られた格言や大漁旗が、何とも気迫溢れる部屋と仕上がっていた。
「彼氏にやってほしくない部屋ランキング2位くらいにありそう。」
「アツイね、アツクルシイ!」
「ホラな。」
涙ぐんだ切島殿に何も言えず、取り敢えず肩を叩く事しか出来なかった。
切島殿らしい部屋だと思うぞ。
その隣は障子殿の部屋だが、本人が言った通り面白いものは無かった…と言うより、物が全然無かった。
「ミニマリストだったのか。」
「みに?」
「まァ、幼い頃からあまり物欲がなかったからな。」
焦凍が後で説明してくれたが、ミニマリストと言うのは物欲がなく、生活必需品以外の物を置かない人の事らしい。
成程…障子殿の巨体では、物が沢山置いている所よりはこういう部屋の方が、羽…否、腕が伸ばせていいと思う。
さて、次は男子棟最後となる5階だ。
瀬呂殿の部屋に入ってみると、思わず「おぉ…」と声が出た。
「瀬呂こういうのこだわる奴だったんだ。」
「へっへっへっ、ギャップの男 瀬呂くんだよ!」
アジアンテイスト、というらしいこの部屋感じは統一感もありお洒落な部屋だと思った。
一見すると用途が分からない家具があったが、お洒落過ぎず肩の力を抜いてゆったり寛げる空間だった。
次は焦凍の部屋なんだが俺は半日程手伝った為、内装を知っている。
だが、その『和室』に皆驚いていた。
「実家が日本家屋だからよ、フローリングは落ち着かねえ。」
「理由はいいわ!
当日即リフォームってどうやったんだおまえ!」
上鳴殿の突っ込みに思わず黙り込む焦凍だったが…。
「………頑張った…。」
「俺も手伝った。」
「何だよこいつ等!!」
まぁ、確かに頑張ったとしか言い様がないからな。
焦凍の行動力というか、発想力は本当に将来大物になる予感しかしない。
どうやら部屋の荷造りが終わった所らしい。
「あのね!今話しててね!
提案なんだけど!
お部屋披露大会、しませんか!?」
その提案に影を落としたのは出久、常闇殿、峰田殿。
………見られて困る様な部屋なのだろうか?
というより……。
「お部屋披露大会?」
そんな事今まで生きてきて一度もした事が無いが、同年代の部屋なんて焦凍くらいしか見た事ないな…。
心を小さく弾ませながら、まずは2階の面々を見る事に。
「わああダメダメちょっと待っーー!!!」
出久の制止は余り効果を成さず、扉が開かれてしまう。
そこには見渡す限りのオールマイト先生が…人形や貼り紙、赤・青・黄の色合いが目を刺激する。
「……出久らしいな。」
「オールマイトだらけだ、オタク部屋だ!!」
「憧れなんで…、………恥ずかしい…。」
上鳴殿や瀬呂殿はこの催しにたじろぎつつも、何だか楽しそうにしていた。
「フン、下らん…。」
扉に寄り掛かり、そう呟くのは常闇殿であり、その寄り掛かっている扉が常闇殿の部屋へと続くものだと理解した芦戸殿と葉隠殿に、二人がかりで退かされてしまった。
「黒!!怖!」
「貴様ら…」
扉の向こうにあった部屋は、黒を中心としたもので髑髏や剣などが置かれた部屋だった。
切島殿は壁に飾られていた根付見つけ、懐かしそうにしている。
出久はそれとは別で、出入口付近にある大剣を戦きながら眺めていた。
俺はと言うと…。
「……ベッドの羽毛がふかふかしている…。」
勝手ではあるがベッドに腰掛け、黒い羽の様な掛布団に感動していた。
「ぐッ…!!」
その様子を見た常闇殿は何故か胸を抑えていたが、最終的には追い出されてしまった。
さて、隣は先程と打って変わってとても眩しい部屋だった。
部屋の中にミラーボールが2つも設置され、中々落ち着かない雰囲気の青山殿の部屋は、皆の想定範囲内だった様だ。
……まぁ、俺もその1人だった訳だが。
峰田殿の部屋は……皆の危機管理能力が働いたのか、一切近寄る事は無かった。
3階に上がり、尾白殿の部屋に入ると皆が口々に「普通だ」「普通だ!」と感想を述べる。
ふむ、確かに余り飾り気は無いが、実用性のある良い部屋だな。
「この櫛で尻尾の毛を梳かしているのか?」
「あ、あぁ。そうだよ。髪もそれでやってる。」
机に置いてあった櫛を尾白殿に見せる。
あのふさふさな毛はこうして出来ているのだな。
尾白殿のマメな一面を発見した。
次に見たのは天哉の部屋。
天哉の几帳面らしい所が前面に出た、難しそうな本が沢山ある部屋だった。
ベッドの脇に本棚があるが、地震等で本が崩れそうで心配だ…。
そして更に目を引くのは、破損等を想定して同じ眼鏡をずらりと備蓄している棚である。
少し気になって眼鏡の1つを手に取り、掛けてみたが矢張り度が合わず直ぐに外した。
「大和君、眼鏡も似合うね!」
「む?あぁ、有難う出久。」
ちゃっかりと出久に見られていた様だ。
さて、お次は上鳴殿の部屋だな。
これはまた、色々な物があるがお洒落な上鳴殿らしい。
「チャラい!!」
「手当り次第って感じだナー。」
「えー!?よくね!?」
あれは何に使うものだろうか…と興味が惹かれる物も幾つかあったが、あとで上鳴殿に聞いてみよう。
その後に訪れたのは口田殿の部屋だ。
何とそこには兎がいた。
「ウサギいるー!!可愛いいい!!」
ペット大丈夫なのだな、この寮…。
じぃ、と見ていたら麗日殿に西椋君も触る!?と言われ、恐る恐る触れてみる。
「…おぉ…!ふかふかだ…!」
白兎の毛並みはとても良く、大切に飼われている事が分かる。
赤い瞳と見つめ合っている所で、隣からパシャッと音が聞こえた。
目線をその方に移せば、焦凍や出久…それから、常闇殿がスマホを構えていた。
「……何をしてるんだ?」
「いや、ごめん!なんか手が勝手に!!」
「緑谷、後でそれ見せてくれ!」
切島殿の申し出に慌てた様子の出久は、後でね!等と言っている。
…否、まずは…撮られた本人に許可を得ろと…。
そうして3階まで見終えた訳だが、一部からは釈然としないと言った声が上がる。
まぁ、あれ程好きに言われていればそうだろうな。
主に峰田殿の扇動によるものだが、話の流れで何故か女子陣の部屋も見る事に。
所謂、第一回A組ベストセンス決定戦、だそうだ。
焦凍を含む男子の半分は、とても興味無さそうにしている。
俺も女子の部屋に入るのは、何だか気が引けるな…。
「えっとじゃあ、部屋王を決めるってことで!!」
どうせ峰田殿の策略なのだろうが、言われっぱなしだった面々と、お祭り事が好きな芦戸殿の賛成によって、この後女子の棟にも行く事になる。
それより俺は眠気が顔を出しているから、早めに終わらせて欲しい…。
4階へと上がり、先に寝てしまっている勝己は抜かして切島殿の部屋から見る事になる。
扉の先には、熱気が伝わってきそうな程の赤・赤、そして炎。
中央のサンドバッグと壁に貼られた格言や大漁旗が、何とも気迫溢れる部屋と仕上がっていた。
「彼氏にやってほしくない部屋ランキング2位くらいにありそう。」
「アツイね、アツクルシイ!」
「ホラな。」
涙ぐんだ切島殿に何も言えず、取り敢えず肩を叩く事しか出来なかった。
切島殿らしい部屋だと思うぞ。
その隣は障子殿の部屋だが、本人が言った通り面白いものは無かった…と言うより、物が全然無かった。
「ミニマリストだったのか。」
「みに?」
「まァ、幼い頃からあまり物欲がなかったからな。」
焦凍が後で説明してくれたが、ミニマリストと言うのは物欲がなく、生活必需品以外の物を置かない人の事らしい。
成程…障子殿の巨体では、物が沢山置いている所よりはこういう部屋の方が、羽…否、腕が伸ばせていいと思う。
さて、次は男子棟最後となる5階だ。
瀬呂殿の部屋に入ってみると、思わず「おぉ…」と声が出た。
「瀬呂こういうのこだわる奴だったんだ。」
「へっへっへっ、ギャップの男 瀬呂くんだよ!」
アジアンテイスト、というらしいこの部屋感じは統一感もありお洒落な部屋だと思った。
一見すると用途が分からない家具があったが、お洒落過ぎず肩の力を抜いてゆったり寛げる空間だった。
次は焦凍の部屋なんだが俺は半日程手伝った為、内装を知っている。
だが、その『和室』に皆驚いていた。
「実家が日本家屋だからよ、フローリングは落ち着かねえ。」
「理由はいいわ!
当日即リフォームってどうやったんだおまえ!」
上鳴殿の突っ込みに思わず黙り込む焦凍だったが…。
「………頑張った…。」
「俺も手伝った。」
「何だよこいつ等!!」
まぁ、確かに頑張ったとしか言い様がないからな。
焦凍の行動力というか、発想力は本当に将来大物になる予感しかしない。