第五話『猛れクソナード』
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入試の時に舞台になった所と酷似している、ビルが立ち並ぶグラウンド・βにそれぞれ集まった。
その個性溢れる
「先生!ここは入試の演習場ですが、また市街地演習を行うのでしょうか!?」
ロボットのような白銀の戦闘服に身を包む飯田殿の言葉に、矢張り此処は入試の時の会場か…と一人懐かしく思っていた。
「いいや!もう二歩先に踏み込む!
屋内での
対人戦闘…!!
遂に来てしまった…。
思わず腰に差した愛刀の柄を掴む。
「
その言葉に俺は成程と腑に落ちる。
「監禁・軟禁・裏商売…このヒーロー飽和社会…ゲフン、
真に賢しい
オールマイト先生がそういってから、口元にあった手を腰に当てて胸を張った。
「君らにはこれから「
「!!?」
いきなりの展開に生徒達は戸惑う。
各々が先生に対してあれやこれやと質問を始めるが、余りにも矢継ぎ早な為先生が笑顔で困ってしまっている。
あとマントの事は訓練と関係ないだろう。
埒が明かないので一つ、俺は手を叩く。
パァンッ!と綺麗に鳴った柏手の音に、やいのやいのしていた声はピタリと止まった。
「皆落ち着け。まずは先生の指示を聞き、質問が無いかと問われてから再度質問すればいいだろう。」
「西椋少年…!!!!」
「いい子ぶりやがって。」
……爆豪殿聞こえているぞ。
何やら感動している先生だが、俺が続きを、と促すと小さなメモ用紙を取り出した。
「いいかい!?状況設定は「
設定が細かい…核兵器があるのか。
これは…激しい振動や建物の破損はお互いに命取りになるな。
敵側もヒーロー側もそこを危惧せねば。
「「ヒーロー」は制限時間内に「
「
制限時間があるのだな。
捕まえる、という事は何かしら枷のような物が配られるだろうか。
「コンビ及び対戦相手はくじだ!」
「適当なのですか!?」
何処からか黄色い箱を取り出した先生に、真面目な飯田殿が声を上げるが緑谷殿が助言をして丸く納まった。
一通り聞いた皆はくじの入っている箱へ向かう。
……さて、鬼が出るか蛇が出るか。
引かれた紙には、Hチームと書かれている。
「ケロッ」
「…猛者の饗宴…。」
ふむ…何とも奇妙奇天烈ではあるが、蛙と鳥?が出たか。
「H組、だな。これも何かの縁だ、俺は西椋 大和。個性把握テストの時伝えた様に『侍』の個性だ。宜しくお頼み申す、御両人。」
深々と一礼をすると、二人はそれに頷き自己紹介をした。
「蛙吹 梅雨よ。梅雨ちゃんって呼んで?
個性は『蛙』で、蛙っぽい事は大体出来るわ。
よろしくね。」
「…常闇 踏陰。個性は『
闇より出で立つ俺の分身をこの様に操る事が出来る。
影が濃い程、黒影は強くなるが制御が難しくなるだろう。」
梅雨殿が長い舌を出し、常闇殿が
個性を聞く限りでは、汎用性のありそうな個性だ。
特に常闇殿は、屋内の死角において有利になるだろう。
「…相手がどうであれ、全力で挑もう。」
「でも西椋ちゃん、あまり人には向けられない個性よね。」
そう、俺は訓練とはいえ級友に刃物を向ける事は…未だに出来ないだろう。
「……一応、考えはある。」
今は俺なりの最大限を出していこう。