とあるアイセ。


「虫の息」



どんな生き物も等しく尊く、この世に産まれた仲間であり。誰であっても自由にはならない。

だからこそ、アイセは動くまいと身体を緊張させる。
日向ぼっこをする自分の鱗を歩く大小さまざまな命たち。彼らを潰さず生かすため。

そっと目を閉じる。漏れた青息吐息が砂浜に沈む。


18/07/17
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