＿＿Butterfly effect 。
バタフライエフェクトとは、力学系の状態にわずかな変化を与えると、そのわずかな変化が無かった場合とは、その後の系の状態が大きく異なってしまうという現象のこと。


「ねー、今日皆でどっか遊びに行かない？」
ふと、そう訪ねて来たのは同じ実況者として活動しているキヨだった。
皆、と言うのはレトルト以外にも2人いた為である。
「どっかってどこ？」
キヨの問にいち早く反応したのはレトルトの隣に座ってゲームを一心不乱にしていた牛沢、と言う男。
彼は毒舌でもありながらメンバーに気遣いが出来る。よく漫画である実は良い奴だった的な性格。
そんな牛沢に質問され、急に押し黙るキヨ。どうしたんだろう、とレトルトが話しかけようとすれば、先に話し始めた相手がいて、咄嗟にレトルトは口を閉じる。
「それは行きながら決めればいいんじゃない？」
＿そう、ガッチマンは突拍子もない提案をしてきた。
ガッチマンは、まぁ、簡単に言えばリア充と言う奴だ。とても羨ましい。
＿彼は優しく、良い性格だから嫁が出来て当然かもしれないが。
「そうだな！！じゃあ早く外出ようぜ！」
ガッチマンの返答を聴いて、キヨは再び元気になり外に出よう、と急かしてきて。
…ここで本題だが、今、レトルトは編集が終わっていなくて外に出かける暇などない。
先程から一言も喋らない(喋ろうとしたが)のはキヨ達に着いていくか迷っていたからである。
どうしよう、と唸っていると他3人はさっさと外に出る準備をし始めていた。
それをみて焦ったレトルトはとりあえず喋ろうと、声を出す。
「お、俺行けるかわかんないよ…？」
すると3人はピタ、と効果音も鳴りそうなほど硬直した。
＿あれ、これ、もしかしなくてもやばいやつ？
レトルトは一瞬でそう感じ取った。