幼馴染シリーズ(HE★VENS夢)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「よし、できた!」
シオンと一緒に、部屋のいたるところにジャックオーランタンのオブジェやライトを置いて、壁にはオバケやコウモリの形をしたカラフルなガーランドを飾って、黒やオレンジの風船もフワフワ浮かせて、部屋はもう完全にハロウィンパーティー仕様になった。
「天草は……もう、疲れた……」
「これからが本番なんだから、寝たらダメだからね。シオン」
と言いつつも、私も少し疲れたので、一息つくのにソファに座る。
すると、すぐにシオンも横に座って、私の肩にもたれ掛かって早速寝ようとするので、そのフワフワの頭をポンと軽く小突いた。
キッチンの方を見ると、料理が完成したようだった。
瑛二とナギと綺羅が手際よくテーブルの上に料理を並べている。かぼちゃをメインで使った料理やスイーツが沢山あって、甘くていい匂いがする。
そう。今日は10月31日。ハロウィンだ。
数週間前に、瑛一とヴァンと大和が出演する、テーマパークのハロウィンイベントのアイディア出しのために、3人がサプライズハロウィンパーティーを企画して、一緒に出演するシャイニング事務所の来栖くんと四ノ宮くんと美風くんを招待して楽しんだ、という話を聞いたナギが、
「えっ?!なにそれ?!ズルーい!ナギだって、みんなとハロウィンパーティーしたぁい!」
と、仰ったため、当日、HE★VENSの寮で開催することに至ったのである。
正直、あまりイベント事に興味のない私は最初は乗り気じゃなかったが、飾り付けをしだしたら、だんだん楽しくなってきて、今やハロウィンを楽しむ気満々だ。
「料理も飾り付けもできたし、みんな〜!これに着替えてね♪」
そう言って、ナギがそれぞれに紙袋を渡してきた。
「えっ、何これ?」
「ハロウィンといえば、仮装に決まってるでしょ!ナギがみんなに似合いそうなの買ってきてあげたんだからねっ!」
なんて用意周到なこと。
ナギだって忙しいだろうに、わざわざ選んで買ってきてくれたものを断るわけにもいかず、とりあえず、それぞれ着替えるために部屋に戻った。
★☆★
部屋から出ると、私以外はもうとっくに着替えたようで、リビングにみんな集まっていた。
ナギはキョンシー、瑛二はドラキュラ、シオンは海賊、綺羅は悪魔。それぞれ、可愛いし、格好良いし、とても良く似合っている。
…………が、
「いやいや、おかしいでしょ。私だけ」
私は、なぜか、猫耳メイド服姿だった。
着替えている時点でおかしいとは思ったけど、これはもしかして、みんなもネタ系の仮装なのかと思って出てきたら、他のみんなは普通にクオリティの高い仮装だったので、逆にビックリした。
「わぁ、すごく可愛いよ!花音ちゃん」
「その、フサフサとした耳……何とも愛らしい」
「……しっぽも……可愛い……」
「ほらっ!ナギの見立てに狂いはなかったでしょ〜!」
えっ、どうしよう。ツッコミが不在なんですけど。
今は年長組は例のハロウィンイベントで不在である。
そろそろ帰って来るはずだけど、何だかいたたまれない気分なので、早々にヴァン辺りに「なんで猫耳メイドやねん!」って強めにツッコんで欲しい。
★☆★
せっかくだから、帰って来る年長組にイタズラしようとナギが提案して、玄関のドアが開く音を聞いて、私たちはキッチンに隠れた。
ナギから「花音は瑛一ね!」と、なぜか私だけ担当を指定されて、もはや半ばやけくそで、
「とりっく、おあ、とりーと!」
と、瑛一の前に立ち塞がった。
「……………」
「…………瑛一?」
瑛一のことなので、すぐさま反応が返って来るかと思いきや、少し驚いた表情で固まっている。そして、目線が私のつま先から頭までを3周くらい往復して止まった。
ついでにその間、後ろからは、
「うっわ!のんちゃん!
猫耳メイドとか可愛すぎん?!そんなんズルいわぁ!」
「……なんだ?猫娘の仮装か?」
という、何か思ったのと違うツッコミの声が聞こえて、脱力しそうになった。
「瑛一、トリックオアトリートだよ!
ほらほらっ、お菓子くれないと悪戯するよ!」
「…………ほう。悪いが、持ち合わせていないな」
「……えっ?」
いやいやいや。絶対持ってるでしょ。
イベントで山ほど貰ったはずだ。現にヴァンも大和もポケットから沢山お菓子を出して年下組の悪戯を回避している。
私が小首を傾げて訝しげに見ていると、瑛一がふっと笑った。
「それで、どう悪戯してくれるんだ?お前は」
「……えっ!」
眼鏡の奥で、紫の瞳が楽しそうにキラリと輝いた。
そんなことは想定外で、なにも考えていなかった。
(えー、悪戯ってなに……どうしよ……)
悪戯……悪戯……??
頭の中でグルグル考えていたら、急に小さい頃に流行った遊びを思い出した。
「……えいっ」
私は瑛一の脇腹をむにっと掴み、指をこちょこちょと動かした。……が、瑛一は無反応だった。
「……なにをしている、花音」
「えっ、なにって……こちょこちょ?
……って、そうだった!瑛一って昔からこれ平気なんだった!」
私が低学年くらいの時に、クラスでくすぐり合いゲームが流行っていて、帰り道に早速瑛一に突進して脇腹をくすぐったが、まったく平気な顔をしてて、しかもその後に倍返しされて、ヒーヒー言うまで笑い転げたことを、今さら思い出してしまった。
「花音」
「……えっ?」
「Trick or Treat!」
「……えっ!」
やたら発音のいい流暢な英語でそう言われ、一瞬固まる。
やばい。すごーく嫌な予感がする。
私はメイド服のエプロンのポケットを探るが、さっき着替えたばかりのそれに、何か入ってるわけがなくて。
じりじりと後ずさりして、他のメンバーに助けを求めようと踵を返した瞬間、しっぽを掴まれて、そのまま私の腰は瑛一の腕に捕まっていた。
そして、鳥の羽根が触れてるみたいな軽さで、私のお腹のいちばん柔らかいところを撫でられる。
「ひゃっ……」
「先に仕掛けたのはお前だぞ。花音」
後ろから耳元でくすぐるみたいに囁かれて、肌がぶわっと粟立つ。
猫の首輪みたいなチョーカーの鈴が、震えるように小さくチリンと鳴った。
★☆★
「……瑛一が……とても、楽しそうだ……」
「……仲が良きことはいいことだ」
「笑いすぎてもう声出てねーぞ。あいつ」
「もう、兄さんたら……。
昔からたまにああやって花音ちゃんに意地悪することがあるんだよね」
「好きな子ほどイジワルしたくなるっちゅーやつやな!」
「もー!イチャついてる2人は放っといて、早くご飯食べよ〜!」
★☆★
※オマケ
※ライエモネタです。
「照れたら負けゲーム??」
「そうそう!こないだのハロウィンパーティーでやったら、めっちゃ盛り上がってなぁ」
「それ、誰が勝ったの?」
「結局、最後はえーちゃんとなっちゃんが引き分けで終わったわ」
「えっ!そうなんだ!瑛一はなんか分かるけど、あっちは美風くんが残りそうなのにね」
「それがな、意外と藍ちゃんは不意打ちに弱いねん!可愛いとこあるやろ?」
「へー、意外〜」
「って、噂をすれば、えーちゃん!ちょっとこっちに来いや〜!」
「どうした?」
「今、のんちゃんに“照れたら負けゲーム”の話しとったんや!
……ちゅーわけで、はい!お二人で“照れたら負けゲーム”な!」
「……はっ??」
「いいだろう。受けて立とう」
「えっ、誰もやるって言ってなっ……」
「はい!じゃあ、先攻はのんちゃんな」
「えーー……、瑛一は……顔がいい、よね」
「真っ先にそれかいっ!」
「顔を褒められるのは嬉しいぞ」
「えっと……あと、スタイルもいいし…、あと、いっつも何かいい匂いするし…。
うーん、あと……実直で、嘘がなくて、いつもHE★VENSのこと大事に思ってて……。
えー、あとは……昔っから優しいよね!いつも私の味方になってくれて、いつも信じてくれて…………」
「のんちゃん、耳、赤いで。そっちが照れてどないすんねん!」
「あー、もう無理無理!次っ、瑛一ね!」
「ふっ、なかなか嬉しい事を言ってくれたな。
うむ、そうだな……。まず、花音は瞳がとても美しい。特に、音楽を奏でている時のお前の瞳の輝きには、世界中のどんな美しい宝石でも敵わないだろう。あと、その絹糸のような滑らかな髪の毛はいつまでも触っていたくなる。そして、その白磁器のような肌に、桜色の愛らしい唇に…………」
「…………」
「ちょっ!のんちゃん、もう真っ赤やで!」
「何を言う。まだ外見の話しかしていないだろう。
花音は外見はもちろん美しいが、内面はさらに美しい心を持っている。感受性の豊かさ、表現力の高さは勿論。昔から本当に優しくて、だがそれを素直に表現できない少々天邪鬼なところがあるのもまた可愛らしい所だな。そして………」
「ちょっっ!えーちゃん!ストップ!
ワイまで赤くなってもうたやん!」
「…………こっちは恥ずかしくてしにそうなんだけど」
「なんだ?まだお前のピアノと音楽の話もあるのだが……」
「いや、もう本当に勘弁して。私の完敗です」
「……ワイも負けや。えーちゃんの愛には誰も敵わんな」
★☆★
※さらにオマケ。
※瑛二くんになると急に早口になるヒロイン。
「瑛二は、もう、本っっ当に天使だよね!
よちよち歩きの頃から本当に可愛くて可愛くて!笑顔も可愛いし、泣いた顔も可愛いし、怒った顔も可愛いし……。
しかも、昔からすごく優しくて、いつも人の事ばかり考えてて……もう、こんなにやさしい子は瑛二しかいないよ!
あと、歌も小さい頃から上手だったけど、最近はもっと上手くなって、もう、ずっと瑛二の歌声聞いていたいくらいだよね。
あとは、最近は料理も上手になってきて、こないだ作ってくれたオムライスなんて、どこの一流シェフが作ったのかと思うくらい美味しくて…………」
「花音ちゃん!もうっ、もういいからっ……!」
「えっ、まだまだ言えるけど?」
「えーちゃんの時とはえらい違いやな……」