Song bird (長編連載)
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※マスターコースの時のお話です
「あっ、おっかえり〜!れいちゃん!」
そう言って、いつものように明るい笑顔で迎えてくれた、おとやんの腕の中には、見たことのないピッカピカの赤いエレキギターがあった。
「あれっ、おとやん、どしたの?そのギター!」
「えへへー!今日買ったんだ!いいでしょ〜!」
「うんうん♪格好良いね〜!」
ニコニコと嬉しそうに大事にギターを抱える姿に、こっちまで嬉しくなって、釣られてニコニコしてしまう。
おとやんのこういう素直なところは男だけど何だか可愛らしく思えてしまう。
「……ただいま帰りました」
後ろから静かにトッキーが部屋に入ってきて、「「おっかえり〜!!」」と、おとやんと声を揃えて言うと、トッキーの眉間に少し皺が寄った。どうやらちょっと声が大きすぎたみたいだ。
「……音也、そのギターはどうしたんですか」
早速そのピカピカのギターが目についたのは、トッキーも同じだったようだ。
「いいでしょ!今日買ったんだ!桜井に一緒に付いて来てもらって、アドバイス貰って選んだんだ〜!」
「……は??」
部屋の空気が、ピシリと固まった。
……気がするのは、ぼくだけだろうか?おとやんは何も気にしていないようだけど、明らかにトッキーのその一声には不機嫌さが含まれていた。
「……なんで、桜井さんと?しかも、二人で行ったんですか?!」
「うん?そうだよ!」
「……七海さんは知っているんですか」
「うん!だって、春歌が桜井と行ってアドバイス貰ったらどうかって言ってくれたんだよ!俺らの仲間内でエレキ弾けるのって、桜井だけじゃん」
「……それは、そうですが」
「楽器屋さんにスタジオもあって、慣らしがてら桜井とギターセッションもしたんだよ!すっごく楽しかったな〜!」
「……………」
「その後、お礼がてらにス〇バも行ったんだ!新作のフラペチーノ美味しかったよ!トキヤはもう飲んだ?」
「………………」
ああ、どうしよう。
おとやんが何か発言するたびに、トッキーの額の青筋がピキピキ増えていく。
今の話の流れでいったらその“桜井”っていう子は、もしかしてトッキーの想い人、なのかな?
そして、おとやんはパートナーである後輩ちゃんといい感じなのに、その子と2人で出掛けるのもトッキー的に面白くなさそうだ。
いつものトッキーには女の子の気配なんてどこにも無いから(失礼)、そこの所をツッコミたくて仕方がないけど、恋愛ごとでイジっていいタイプと、そうじゃないタイプがいることは長年の経験でよーく分かっている。トッキーは明らかな後者だ。ここで下手にイジると、せっかく信頼関係ができつつあるのに、逆戻りどころかマイナスになってしまいそうだ。
よし、ここは余計なことは言わずに、スマートに聞き出そう!
「ねぇねぇ〜!桜井って子は2人の同級生の子なの?」
「うん!そうだよ!事務所にも作曲家として所属してるんだけど、れいちゃん会ったことないかな?桜井雛子って子!」
「桜井、雛子ちゃん…うーん、会ったことないかなぁ」
「まあ、彼女は在宅で仕事をしてることが多いようなので」
「え〜!ぼくちんも会ってみたいなぁ」
なんの気なしにそう言うと、トッキーが何だか嫌そうな目で見てきた。えっ、ぼくと会わせたくないってこと?!
どんな子なの?軽くと聞くと、まあ、2人から色々な情報が出てきた。
どうやら、後輩ちゃんの親友で、翔たんの従姉妹らしい。エレキギターが得意で、学園祭の時には後輩ちゃんや友ちん達とガールズロックバンドを組んで、間奏のギターソロで超絶技巧テクを披露して、次の日、その子のくつ箱には溢れるほどファンレターが入っていたらしい(何だか愛音みたいだな)。
(うーん……ますます気になる)
そんな話を聞いたら、何となく、ランランの女の子バージョンを想像してしまって、ちょっとおかしくなる。
まあ、いずれ事務所で会うことになるだろうから、それまではお楽しみにしておこうか。
※音也くんとはただのギター仲間
※トキヤくんは一応恋愛感情ではない